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グザヴィエ・ドラン、クリスマスにヒッチコック作品を一気見

グザヴィエ・ドラン、クリスマスにヒッチコック作品を一気見
『トム・アット・ザ・ファーム』について語ったグザヴィエ・ドラン監督 - Stuart C. Wilson / Getty Images for BFI

 カナダ出身の俊英グザヴィエ・ドランが、米公開予定の映画『トム・アット・ザ・ファーム』について語った。
 
 カナダのケベックの田園地帯が舞台の本作。同性の恋人ギョームを亡くしたトム(グザヴィエ)は、葬儀に参列するため彼の実家の農場を訪れるが、ギョームの母は二人の関係を知らず、粗暴な兄フランシスは、二人の関係を絶対に口にするなと暴力でトムを脅す。フランシスの仕事を手伝っていくうちに、トムは死んだ恋人の姿を重ね合わせていく。

 監督と主演を兼任する難しさについて「困難なことは全くない。僕が監督できるのは、俳優としても出演しているから。僕は4歳から俳優を始め、俳優であることを心得ている。自分が俳優として出演していなくても、監督として他の俳優を演出する場合、演出のアプローチは僕の俳優経験によるものだ。だから監督兼主演でも、決して変には感じないし、キツいとも思わない。ただ自分が監督するより、他の監督に任せて自分が演技した方が良いとは思っている」と語った。

 これまで「不可能な愛」をテーマに描いてきたが、今作は異なったアプローチを試みたのか。「今作はサイコロジカルスリラー作品で、キャラクターの懸念や作品自体の不気味さ、さらに観客を不安にさせる設定から、音楽を使わずに緊張感をあおろうと考えた映画製作を目指していた。でも、最初に編集したときに、すぐに音楽が必要だとわかり、それがなければ映画として成り立たず、全くつまらない作品になることもわかった。最終的には、初めて映画音楽専門の作曲家に音楽を委ね、彼は映画内に“音楽の声(ヴォイス)”を与えてくれた」と称賛した。

 今作の緊張感をヒッチコック作品と比較されることについて「比較されるのは光栄だが、批評家によっては個人的な意見もあって、ある批評家は強制的に(似ていることに)言及して、既成事実のようにする人もいる。でも今作の撮影前に観たヒッチコック作品は8歳のときに観た『めまい』だけだ。今作を『Mommy/マミー』の女優スザンヌ・クレマンに見せたときにも『ヒッチコックをほうふつさせる』と言われたが、当然僕は『そう言われてもわからない』と答えると、彼女は僕に彼の代表的な12作品を買うように勧め、僕はそれをクリスマスにまとめて観たんだ」と意外にも名作をそれほど観ていないことを明かした。

 映画は派手な演出をせず、じっくり演技を鑑賞できる作品だ。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)


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