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二階堂ふみの独特なセリフ回しに青山真治も興味津々

二階堂ふみの独特なセリフ回しに青山真治も興味津々
気心知れた間だからこそ言える話を繰り広げた荒井晴彦監督と青山真治

 二階堂ふみ主演の『この国の空』でおよそ18年ぶりにメガホンを取った脚本家の荒井晴彦が29日、都内で行われた同作の試写会に映画監督の青山真治と共に来場。青山は二階堂が見せた独特なセリフ回しに感銘を受けた様子だった。

 終戦間近の1945年。19歳の里子(二階堂)が抱く、隣に住む妻子ある男性(長谷川博己)に対する秘めた恋心を描いた本作は、芥川賞作家・高井有一の同名小説が原作。

 荒井は1983年の原作刊行時に映画化を熱望し、それから32年の時が過ぎた。「最初はいろんなプロデューサーにこれをやらないかと言ったんですが、誰にも相手にされなかった」と切り出した荒井は、「結局、今年が戦後70年だから成立した映画。そこだけは(戦後70年に)感謝していますよ。別に70年に向けて声高に反戦をうたっているわけでもないし、安倍批判の映画でもない。戦争中なのに隣の男に惹(ひ)かれるという反動的な映画ですよ」と笑いながらコメント。

 荒井と『共喰い』でタッグを組んだ青山は「実は(荒井とは)2、3週間前から絶交状態だったんです」とぶっちゃけつつも、「でもシナリオには大変、感銘を受けました。こういうのをやるのが俺たちの仕事だと思います。この映画はDVDで3回観て。そして今日はスクリーンで4回目。特に川辺で母と娘が歌うシーンでは、4回目にしてとうとう泣いちゃいました」と告白。荒井も「青山は(監督としての荒井を)ちょっと評価してくれた監督の中の数少ない一人だよね」と話すなど、ケンカしてもなお思うところがある様子の二人だった。

 本作における二階堂のセリフ回しは、高峰秀子や原節子といった往年の日本映画の名女優を彷彿(ほうふつ)させるようなリズム、言葉遣いが特徴だ。「あれは(二階堂が)自分で学習してきてああいう風になった。僕は放し飼い監督ですから」と笑ってみせた荒井。青山も「ああいう発声はめったにはやらないが、二階堂さんはあからさまにそれをやっている。それがこの映画の異常な特徴になっている。僕は平成に入ってからこんなセリフ回しは聞いたことがない」と興味深げで、「こういう映画がないと映画という文化が衰退してしまう。めったに観られない映画なので、ぜひとも皆さんで広めて」と観客に呼び掛けた。(取材・文:壬生智裕)

映画『この国の空』は8月8日より全国公開


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