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末期がんから生還した伝説のギタリスト、ウィルコ・ジョンソンを描いた映画とは?

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新作について語ったジュリアン・テンプル監督
新作について語ったジュリアン・テンプル監督

 映画『LONDON CALLING/ザ・ライフ・オブ・ジョー・ストラマー』のジュリアン・テンプル監督が、新作『ザ・エクスタシー・オブ・ウィルコ・ジョンソン(原題)/ The Ecstasy of Wilko Johnson』について語った。

【写真】『LONDON CALLING/ザ・ライフ・オブ・ジョー・ストラマー』

 本作は、英国の伝説のギタリストで、ドクター・フィールグッドの元メンバーであるウィルコ・ジョンソンが、2013年に膵臓(すいぞう)がんで余命10か月と医者から宣告されたものの、抗がん剤を使用せずにライブ活動に専念していた過程を描いたドキュメンタリー。テンプル監督は、2009年の作品『ドクター・フィールグッド -オイル・シティ・コンフィデンシャル-』でウィルコの人柄に惹(ひ)かれて今作を製作する経緯となった。

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 ウィルコとの接点について「子供の頃から彼の音楽を聴いて育ち、5年以上前の映画製作を通して彼と親しくなり、あらためて彼のコンサートでの鋭い目と、マシンガンを撃つようなスタイルでギターを弾く姿に引き込まれ、いろいろな意味で桁外れの人物と気付かされた。あの映画で、僕らが文学や天体などへの共通の興味を持っていることも知った。だがある日、彼が膵臓(すいぞう)がんで余命10か月と宣告され、それでも活動を続けていて、昨年の初期にロジャー・ダルトリー(ザ・フーのリード・ボーカル)とアルバムを制作した際に、僕はビデオ撮影を頼まれた。そして彼の病状を語ったものを録音したときから、今作の撮影が始まった」と明かした。

 今作には日本でのコンサートも含まれている。彼の日本への興味は「日本は彼にとっては特別なもので、随分長い間、頻繁に日本を訪れていた。1980年代に、最初にウィルコ・ジョンソン・バンドとして訪れ、その後何度も日本でコンサートを行った。おそらく彼は、京都の持つ静穏さに心地よさを感じていたと思う。彼はステージに上がると大きな音を立てて演奏するが、一方ではすごく静寂な空間を好んでいた」と答えた。

 活動を続けていたウィルコは、ついに大手術を受けることを決断し、10時間以上にわたる手術から奇跡的に生還した。「彼は死の宣告を受けてからも、それを受け入れ、自分の周りの状況をクリアに見つめながら楽しんで生きた。もし彼が抗がん剤を使用してなんとか生き延びようとしていたら、あの大手術から生還する体力が残っていなかったかもしれない。結果的に良かった」と語った。

 映画には、アーティストとして全力で生きるウィルコの姿が映し出されている。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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