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岩井俊二、「今ならプロダクションとして受注できる」と自信!劇場版は未完成だった!?

岩井俊二、「今ならプロダクションとして受注できる」と自信!劇場版は未完成だった!?
『花とアリス殺人事件』ソフト化に自信を見せる岩井俊二監督

 初の長編アニメ映画『花とアリス殺人事件』を製作した岩井俊二監督が劇場公開後も修正作業を重ねていたことを明かし、8月12日にリリースされるブルーレイ版をもって「完成」とすることを宣言した。

 岩井監督が2004年に発表した実写作品『花とアリス』の前日譚(たん)を、3DCGとロトスコープ(実写をトレースして絵を描き起こすアニメ手法)を使って描いた『花とアリス殺人事件』。初めて手掛けた長編アニメというだけでなく、独自のアニメーション表現へのこだわりから従来のアニメ手法が通用せず、製作は難航を極めたという。

 「ロトスコープと3DCGとをなじませるのには苦労しました」と振り返るが、最初は岩井監督のやり方にCGスタッフが戸惑うこともあったという。「まずガイドラインとして全シーンを実写で撮影しました。実写の動きとCGに差異を感じることに対していろいろと納得できない部分があって、最終的には実写の動きをコマ単位で追い掛けてもらうかたちになりました」と説明する。

 ロトスコープのスタッフの作業量をピクセル単位で計算する仕組みを一から作り上げるなど、誰も体験したことがないプロセスも多かった。その結果、作業が追い付かず、劇場公開時には何とか「劇場で流せるギリギリのレベル」で出荷。「実は一度も完成したとは口にしていないんです。納品した翌日からも修正に取り掛かり、ようやくこれでいいと言えるところに着地したんです」と最近まで作業を続けていたことを明かした。

 「劇場では絵が動き続けている限り成立するんですが、(ブルーレイで観てみると)一時停止するとわかってしまうレベルのエラーが相当あったんです。ブルーレイはディテールのクオリティーをあげたことでかなり見やすくなっていると思いますし、より“人肌”を感じられるようになっているんじゃないかと」と劇場版との差異を解説する。

 シリーズ化については「通常の映画の倍の手間がかかるから、今はアニメの新作は考えられない」と答えつつも「プロダクションとして受注できるくらいの蓄積はできました」と手応えを感じている模様。『花とアリス殺人事件』はアニメ界の巨匠・高畑勲監督からも絶賛されているだけに、完成版のリリースは岩井監督流アニメーションの次回作を待望する声を後押しするに違いない。(取材・文:村山章)

『花とアリス殺人事件』ブルーレイ&DVDは8月12日、ポニーキャニオンより発売(ブルーレイ:5,800円+税、DVD:4,700円+税)


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