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世界中の登山家が断念した頂上を目指す男たち!サンダンス映画祭観客賞作品とは?

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エリザベス・チャイ・ヴァサールヘリとジミー・チン
エリザベス・チャイ・ヴァサールヘリとジミー・チン

 今年のサンダンス映画祭USドキュメンタリー部門で観客賞を受賞した映画『メルー(原題) / Meru』について、登山家兼監督ジミー・チンとエリザベス・チャイ・ヴァサールヘリ監督が語った。

 本作は、これまで世界中の登山家が断念してきた、インドヒマラヤ山脈メルー中央峰にある、登頂困難な「シャークスフィン」と呼ばれる頂上に果敢に挑んだ3人の登山家コンラッド・アンカー、ジミー・チン、レナン・オズタークを追ったドキュメンタリー。

 まずメルー峰についてジミーは「最初にメルー峰を耳にしたのは、登山家による数回の登頂失敗の話で、僕の友人には3度メルー峰に挑戦して失敗した人もいた。ところが2008年に友人コンラッドが僕に挑戦しないかと声を掛けてくれた」と初めての挑戦について語った。

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 2011年に2度目の挑戦をするが、なぜ情熱をメルー峰登頂に傾けたのか。「どんなスポーツ選手、ミュージシャン、または医者であっても、職業を追求していく過程は同じだ。特に自分の天職だと思ったら、できる限りの挑戦はしてみたくなるものだ。もちろん、誰もが同様な挑戦をするわけではないが、もし情熱や気力があるならば、無理にでも挑戦するだろう。それにメルー峰は登山家にとっては究極の職務だと思ったんだ」とジミーが明かした。

 エリザベスは今作に参加した理由について「わたしが今作に参加したのは、彼らが2度のメルー峰挑戦を終えた2012年だったけれど、ジミーとはドキュメンタリー製作者としてある会議で会って、その際に彼がメルー峰の登山を映したラフカット(編集前の映像)を見せてくれたの。ジミーが捉えた映像には、彼らが頂上に至るまでの過程の難しさを登山中に語ったものや、まだ誰も見たことのない『シャークスフィン』の頂上が映し出され、特別な映像に感じたの」と語った。

 2度目のメルー峰挑戦の前に、レナンがスキー事故で重傷を負うが、トレーニングを行い再び挑戦したことについて「レナンを2度目のメルー峰に連れていくかは困難な決断だった。事故後、トレーニングする彼の気力と懸命さを見た上に、実際、彼はものすごいカムバックをしたが、それでも登山家の友人たちはレナンを連れていくのは良いアイデアではないと思っていた」とジミーは振り返った。

 映画は、雪崩の危険性のある斜面、氷や岩のかけらが落ちてくる場所を乗り越えて、命を懸けて未踏の頂上を目指す男たちに圧倒される。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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