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奥田瑛二、今の日本映画にはエロスが足りない!ゴールデン街でオヤジのエロストーク

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エロスについて自分の思いを語った奥田瑛二
エロスについて自分の思いを語った奥田瑛二

 俳優の奥田瑛二、映画監督の高橋伴明崔洋一という同学年の三人が7日、新宿ゴールデン街劇場で行われた『赤い玉、』公開記念トークショーに来場し、「オヤジのエロス」をテーマに酔いどれトークを繰り広げた。

【写真】『赤い玉、』ギャラリー

 高橋監督にとって『愛の新世界』以来およそ20年ぶりのエロス作品ということで、この日の会場は50歳以上の男性で満員。「ここに来る前に軽くひっかけてきました」と崔が語る通り、ホームグラウンドである新宿ゴールデン街で三人はすでにほろ酔い気分だ。

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 大学で映画撮影を教えている映画監督が、一人の女子高生と出会うことで現実と虚構の境界線を喪失し、人生が狂わされていくさまを描きだした本作。「昔のボン(高橋)だったら、いわゆる肉欲に素直に走っていただろうし、奥田の芝居もきわどいところにいっている。老いたエロと違うんだよね。川端康成を思い出した」という崔の指摘に高橋も「そうかもしれない。(登場する)女子高生は(川端の)『みずうみ』から想を得ましたからね」と返答する一幕も。

全体
(左から)崔洋一、奥田瑛二、高橋伴明

 さらに「昔はあんなにエロスが日常に取り込まれていて。それを映画監督が作家性をもって表現していた」と語る奥田は、「それが日本映画の魅力だったのに、今は日本にエロが足りなくなった。日常を理解しないで映画を作っているのかと。これじゃ世界に冠たる日本映画は置いていかれる。だから僕はこの映画で肉体をさらけ出した」と満足げな顔を見せた。

 会場からは「皆さんにとっての性の本質とは?」という質問もあり、それに奥田は「僕はずっと女陰回帰だね。絵を描き始めてからわかったんだけど、女性の体ってのは全てが備わっている。胸は山で、女性器はクリーク。人は水がなければ生きていけないが、女性の愛液は水だと。とても危険な考え方かもしれないが、どこまでも続くぬかるみという感じ」と独自の感性を披露。「だからおばあちゃんと性交渉をするのはどんな感じなんだろうとも思う。だからたとえばもっと若い頃に70代くらいのおばあちゃんとやっておけばよかったと反省している。女性が本当に素晴らしいという思いは変わらないから」と枯れることない思いを一気に語り尽くした。(取材・文:壬生智裕)

映画『赤い玉、』は9月12日よりテアトル新宿ほか全国公開

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