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ブライアン・シンガー、感涙 グランプリに経験重ね目をうるませる【第28回東京国際映画祭】

ブライアン・シンガー、感涙 グランプリに経験重ね目をうるませる
審査委員長を務めたブライアン・シンガー監督とグランプリ受賞監督ホベルト・ベリネール

 31日、第28回東京国際映画祭の審査委員・受賞者記者会見が東京・六本木ヒルズで行われ、コンペティション部門の審査委員長を務めたブライアン・シンガー監督をはじめとした審査委員と各賞受賞者が出席した。

 今年のコンペティション部門には、86の国と地域から1,409本の応募があり、16作品がノミネート。その中から、実在した女性精神科医の苦闘をストレートに描いたブラジルの感動作『ニーゼ』が、最高賞の東京グランプリと最優秀女優賞(グロリア・ピレス)の2冠を達成した。

 審査を終えたシンガー監督は、「9日間で16本の映画を観て審議するのは大変だったので、今はホッとしています」と安堵の表情。途中、トラン・アン・ユン監督と激しい論議もしたというが、最終的にはユン監督の意見に賛同できたそうで、「やりがいのあるプロセスだった」と満足げ。また、21歳のときに精神障害のある子供たちを送迎するバスドライバーを務めていたことや、ダウン症のいとこがいることを明かしたシンガー監督は『ニーゼ』に自身の体験や心情がリンクしたことを、目をうるませながら語った。

 そんな中、「何を基準に審査をしましたか?」という質問に、大森一樹監督は「審査にマニュアルはない」とキッパリ。“引き込まれる映画”だけを選んだという大森監督は、トロフィーを手にした監督たちを目にしたとき、「この監督にあげて本当に良かった」と思えたそうで、「審査委員になって賞をあげる喜びを初めて知りました」と湧き上がる感情をかみ締めていた。

 会見のトリを飾ったのは、『ニーゼ』のホベルト・ベリネール監督。企画から製作まで13年もの歳月を費やした本作。その間、監督が降板し、プロデューサーだったベリネール監督がメガホンを取ることになった経緯や、主演女優の交代劇もあり、ブラジルでは売れっ子のグロリアは当初、台本すら読んでくれなかったという裏話も明かす。しかし、「何か特別な映画を作っているという感触があった」そうで、ベリネール監督は「だから受賞しなくてもこの映画を作れたことが幸せ。でも受賞によって、この映画が世の中に知れ渡るチャンスが広がったのでワクワクしています」と手放しで喜んだ。ちなみにこの日、グロリアは残念ながらクロージングセレモニーも会見も欠席。ベリネール監督は「連絡したんですが、寝ているのかな? まだ返事は来ていません(笑)」と報告した。(取材・文:鶴見菜美子)


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