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ポール・ベタニー、ホームレスとの交流から生まれた初監督作を語る

ポール・ベタニー、ホームレスとの交流から生まれた初監督作を語る
ポール・ベタニー

 映画『ダ・ヴィンチ・コード』『レギオン』の演技派俳優ポール・ベタニーが、初監督作品『シェルター(原題) / Shelter』について語った。

 本作は、ドラムをたたきながらその日暮らしの生活を送るホームレスのナイジェリア移民タヒール(アンソニー・マッキー)とドラッグ依存症のホームレス女性ハナ(ジェニファー・コネリー)が、ニューヨークの路上で出会い、お互いを支え合いながらいつしかパートナーになっていく中、それぞれが過去を回想していくというもの。

 製作経緯について「以前に僕ら(妻ジェニファー)の住むアパートの前に、黒人男性と白人女性のホームレスが居て、毎日僕が子供を送迎中に挨拶をしていた。だがある日、ハリケーン・サンディに遭って、彼らがこつ然と消えてしまった。彼らは小さな公園に暮らしていたが、そこが水につかり出ていったんだ。彼らはそのような場所に暮らしていたが、(高級なアパートに暮らす)僕よりも文句を言っていなくて、そんな生き方に感心しているうちに、彼らのことを(脚本として)描きたくなった」と明かした。

 演出面について「監督としては、俳優が脚本を読んでどのように演技を伝えたいか、あるいは、脚本についてどう思っているかを聞くことは重要で、もし俳優の演技が、自分の想像していたものと違っていても、俳優が解釈した演技が脚本の筋道として残されていれば、そのまま撮影を続ける。なぜなら、良い演技をする俳優はある意味、良いストーリーテラー(語り手)でもあるからだ。僕の好きな映画『ファイブ・イージー・ピーセス』で、ジャック・ニコルソンが素晴らしいのは、脚本に縛られていないからだ」と語るポールは俳優の個性を生かす演出をしたようだ。

 ニューヨークのホームレスの現状について「人々の中にはホームレスを無視しろ! という無知な人間も居るが、ニューヨークでは6万人がシェルターで暮らしている。皮肉にも地球上の都市で最も多くの億万長者が住んでいる場所に、それだけの人がシェルターに居るんだ。そのうち2万4,000人が子供で、1万9,000人が女性だ。ニューヨークはここ10~15年で32%もの公共住宅がなくなっているため、6万人もの人々がシェルターで暮らしていることは誰でもわかるはずだ」と切実な思いを語った。

 映画は、絶望的な環境からお互いを支え合って、前向きな生き方を始めていくホームレスに希望が持てる作品になっている。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)


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