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第16回東京フィルメックス、チベット遊牧民を描く中国映画『タルロ』が最優秀作品賞と学生審査員賞をW受賞

第16回東京フィルメックス、チベット遊牧民を描く中国映画『タルロ』が最優秀作品賞と学生審査員賞をW受賞
最優秀作品賞を受賞したペマツェテン監督

 第16回東京フィルメックスの授賞式が28日、有楽町朝日ホールで行われた。アジアを中心に独創的な作品を世界から集めた国際映画祭で、ペマツェテン監督の『タルロ』が最優秀作品賞と学生審査員賞をダブル受賞した。

 チベットの羊飼いであるタルロが、自らの存在を証明するIDを取得すべく翻弄する中で得た体験により、本来の行くべき場所を見出していく姿を描く本作は、現代文明と伝統文化の相違に引き裂かれていくチベットの遊牧民をユーモアとほろ苦さを交えて描いた作品だ。審査員のシルヴィア・チャンは受賞理由について「とてもシンプルなコンセプトを美しい映像で表現したこと」と述べた。2012年の『オールド・ドッグ』に続いて今回で2度目の受賞となったペマツェテン監督は、「東京フィルメックスには、とてもご縁を感じます」と挨拶。この映画祭はまるで故郷のような感じがすると続けた後、「ぜひ日本でも公開されてこの映画を観ていただけることを願っています。また作品の関係者の皆さんに心から感謝をします」と述べた。

東京フィルメックス
第16回東京フィルメックス授賞式の様子

 審査員特別賞は、内モンゴル自治区で炭鉱や鉄工場で働く労働者たちを描いた『ベヒモス』が受賞した。受賞理由について審査員の塩田明彦監督から「現代文明と荒廃していく人間や自然を批判的かつ詩的なビジュアル化したこと」と発表された。

 最後にイ・ヨンガン審査委員長が「各々の監督が抱えている社会問題を鋭利な視線で捉えており、旺盛なチャレンジ精神に基づいた作品ばかりだった」と感嘆しながら「それぞれの作品を通してアジアの未来を見ることができ、本当に素晴らしい経験となった」とこの映画祭に参加できたことに感謝を述べ、授賞式を締めくくった。(取材・文:芳井塔子)

■「第16回フィルメックス」受賞結果
学生審査員賞:『タルロ』(ペマツェテン監督)
観客賞:『最愛の子』(ピーター・チャン監督)
スペシャル・メンション:『白い光の闇』(ヴィムクティ・ジャヤスンダラ監督)、奥田庸介監督(『クズとブスとゲス』)
審査員特別賞:『ベヒモス』(チャオ・リャン監督)
最優秀作品賞:『タルロ』(ペマツェテン監督)


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