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スティーブ・ジョブズがダニー・ボイル監督作を認めるわけとは?

スティーブ・ジョブズがダニー・ボイル監督作を認めるわけとは?
『スティーブ・ジョブズ』のダニー・ボイル監督&ジョアンナ役のケイト・ウィンスレット

 スティーブ・ジョブズ本人が作家ウォルター・アイザックソンに頼み込んで完成したベストセラーの伝記本を原案に、『スラムドッグ$ミリオネア』の鬼才ダニー・ボイル監督が、『ソーシャル・ネットワーク』の脚本家アーロン・ソーキンとタッグを組んで作り上げた新作映画『スティーブ・ジョブズ』(2015)が公開された。もしジョブズが本作を観たらどう思うのだろうか? ボイル監督が考えを巡らせた。

 「ジョブズの家族はウォルター・アイザックソンの伝記本が好きじゃなかった。ジョブズがアイザックソンに委任したにもかかわらずね。だから彼の家族は僕たちの映画も認めようとしなかったけど、とにかく僕たちはやることにしたんだ。家族とごたごたしたから、ジョブズもおそらく僕たちの映画を認めはしないだろうという意見もあるだろう。でも、個人的には、ジョブズはこの映画を気に入ってくれるだろうって思っている。それはこの伝記映画が“Think Different”(直訳:発想を変える/Apple社が掲げていたプロモーションのキャッチコピー)」を実践しているからだ。伝記映画の王道を何もやっていないんだ」と自信に満ち溢れた様子のボイル監督。

 というのも、本作では大胆にもジョブズが手掛けた3大製品発表(1984年Macintosh、1988年 NeXT Cube、1998年iMac)の舞台裏を描き、ジョブズの素顔を浮き彫りにしている。「僕たちは意図的に典型的な伝記映画の様式を避けた。アシュトン・カッチャーが主演の映画『スティーブ・ジョブズ』(2013)はまさしく王道の伝記映画だった」と過去にジョブズを題材にした映画を引き合いにだし、「僕たちはそれをせず、リスクを背負って、今までに作られてきたものと正反対の方法でキャラクターを描こうとした」と説明する。

 また、全てをコントロールしたがるというジョブズの欠点を指摘したうえで、「ジョブズの人生において、彼が初めてコントロールしなかったものが、アイザックソンの伝記本だ。アイザックソンに編集する権利を完全に委任したんだ。まるで自分自身が病に侵されていて、余生がわずかであることを知っていたかのように。ジョブズはアイザックソンのような偉大な作家に、自分自身のストーリーを執筆してほしかったんだと思う。ジョブズにまつわる話にはいつも矛盾が生じていて、彼のことを好きな人もいれば、嫌いな人もいる。人々が彼を理解するのに役立つものとして、ジョブズは全ての証言を集めてほしかったんだろう」とジョブズの伝記が執筆された背景に思いを馳せ、「それこそが僕たちのやったことでもある。アイザックソンが手に入れた素材を通して、僕たちもジョブズを理解しようとしたんだ。アイザックソンが手に入れられなかったジョブズの娘・リサの証言も追加してね。ジョブズは僕たちがした全てのことに感心はしないかもしれないけど、僕たちなりのやり方や、それによってできたものをいくらかは認めてくれると思う」と改めてジョブズが本作を受け止めてくれるだろうことを力説した。(編集部・石神恵美子)

映画『スティーブ・ジョブズ』は全国公開中


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