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日本統治下の台湾で生まれ育った日本人に迫ったドキュメンタリーが観客賞受賞 - 第11回大阪アジアン映画祭

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『湾生回家』は今秋、岩波ホールほか全国順次公開 -『湾生回家』メインスチール
『湾生回家』は今秋、岩波ホールほか全国順次公開 -『湾生回家』メインスチール - (c)Tanazawa Publish Co., Ltd.

 第11回大阪アジアン映画祭の受賞結果が13日、発表された。観客賞は、日本統治時代に台湾で生まれ育った日本人「湾生」たちを取材したドキュメンタリー映画『湾生回家(わんせいかいか)』(ホァン・ミンチェン監督)が受賞。同じく日台の歴史を描いた『セデック・バレ』(ウェイ・ダーション監督)が第7回、『KANO ~1931海の向こうの甲子園~』(マー・ジーシアン監督)が第9回で同賞に選ばれて日本でのヒットに繋がっており、『湾生回家』も今秋公開への弾みとなりそうだ。

 『湾生回家』は移民4世のホァン監督が、幼少期を台湾で過ごしたものの、中華民国の指示で終戦後に日本へ引き揚げた湾生たちの“今”を取材し、彼らの切ない望郷への思いを汲み取った作品だ。台湾では昨年10月16日に公開され、興行収入1億2,000万円を記録。台湾の“懐日ブーム”を代表する作品となっている。

 その熱気が冷めやらぬ中、第11回大阪アジアン映画祭オープニング作品として海外初上映された。会場にはホァン監督のほか、出演した湾生たちも駆けつけ日本での“凱旋”上映を盛り上げた。舞台挨拶に立ったホァン監督は「この映画によって日本と台湾がもっと温かい関係になることを祈っています」と語ったが、日本でも教科書では学ぶことのできない日台の歴史認識を深める作品として注目されそうだ。

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受賞結果は以下の通り。

■グランプリ(最優秀作品賞、副賞・賞金50万円)
『豚のような女』(韓国)チャン・ムニル監督

■来るべき才能賞(コンペティション作品が対象。最もアジア映画の未来を担う才能であると評価した方に授与。副賞・賞金20万円)
ウィゼマ・ボルヒュ『そんな風に私を見ないで』(ドイツ・モンゴル)監督・脚本・主演

■ABC賞(朝日放送が最も優れたエンターテインメント性を有する作品に授与。副賞・テレビ放映権として賞金100万円)
『フリーランス』(タイ)ナワポン・タムロンラタナリット監督

■JAPAN CUTS Award(インディ・フォーラム部門に日本映画が対象。日本映画祭ジャパン・カッツ!を主催している米国ニューヨークのジャパン・ソサエティーがエキサイティングかつ独創性に溢れる作品に授与)
『想い出の中で』(日本) 完山京洪監督

■薬師真珠賞(上映された全作品の出演者を対象に、薬師真珠が最も輝きを放ってると評価した俳優に授与。副賞・真珠装飾品)
エラ・チェン『欠けてる一族』(台湾)ジャン・フォンホン監督

■観客賞(新作が対象)
『湾生回家』(台湾)ホァン・ミンチェン監督
『湾生回家』は今秋、岩波ホールほか全国順次公開

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