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100%満足はない、ベテラン起用が多い件…奥深き「コナン」声優の世界

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山崎和佳奈&高山みなみ
山崎和佳奈&高山みなみ

 「気が付けば20年たっていたという感じです」そう口をそろえるのは、テレビアニメ「名探偵コナン」シリーズで、主人公・コナンとヒロイン・毛利蘭の声を演じている高山みなみ山崎和佳奈。劇場版最新作『名探偵コナン 純黒の悪夢(ナイトメア)』を含め、ファンの心を動かしてきた彼女たちが、「100%満足できることはない」という声優の奥深さについて語った。

劇場版最新作『名探偵コナン 純黒の悪夢(ナイトメア)』フォトギャラリー

 「名探偵コナン」シリーズで主要キャラクターを担当している声優は、高山や山崎をはじめ、小山力也池田秀一古谷徹とベテランぞろいだ。それには20年続いてきたということも関係しているが、比較的最近登場した世良真純の声優も日高のり子と声優界で一線を走り続けている人物が起用されている。その理由について高山と山崎は、「例えば、女子高生役なら園子や蘭と同じ年齢に聞こえるような配役をしてくださっているんだと思います。なにしろ20年ですからね。自分たちはそう思っていなくても、ベテランになってしまう(笑)。各キャラクターを基準に考えてくださっているんだと思います」(高山)、「バランス考えて、キープしてくださっているんだと思います」(山崎)と分析。もちろんアフレコ現場では二人を含めてウェルカムな雰囲気が出ているそうだが、参加する若手声優はどうしても緊張してしまうことも多いそう。

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 そして過去作について振り返ると、高山は「今だったらもっとできる、と思って反省することもあるんです。その時の自分は120%全力でやっていたんですけどね。だけど、そう思えるということは、その時より少し進歩している証拠なのかなとも思っています。ずっとその繰り返しなんです」ときっぱり。一方の山崎も「まだSEなどの音がない状態でアフレコするときもあるので、完成した作品を観たら演技をもうちょっとこうすればよかったな、なんて感じるところもあります。反省というか、満足することはないですね」と同調し、二人ともまさに「向上心の固まり」であることをうかがわせた。

 だが、高山は「声が裏返っちゃっても、音響監督から指示がなければ、収録し直すことはないです」とも続ける。「作品というのはそこにいる全員で作っているので、流れが全てなんです。キャラクターの気持ちがしっかり流れているのなら、声が裏返るのもアリ。自然なことならOKですよね」。この考えは「コナン」チームの中に流れているようで、山崎も「そういうことあるよね」とうなずく。そんな二人が劇場版最新作の一番の見どころで挙げたのは、なんとコナンと蘭のシーンではなく、FBI捜査官の赤井秀一と公安所属の安室透の対決シーン。二人とも「大人の戦いは見逃せないよね~」とすっかりメロメロの様子だった。(編集部・井本早紀)

劇場版『名探偵コナン 純黒の悪夢(ナイトメア)』は公開中

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