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是枝監督が同世代の阿部寛と描く家族物語とは?4度目のタッグを語る

是枝監督が同世代の阿部寛と描く家族物語とは?4度目のタッグを語る
阿部寛とは2歳違いの是枝裕和監督

 是枝裕和監督は、家族の姿を描いた新作『海よりもまだ深く』で、『歩いても 歩いても』でも主演を務めた俳優・阿部寛と4度目のタッグを組んだ。1962年生まれの是枝監督と1964年生まれの阿部はまさに同世代。監督は「阿部さんにはお姉さんがいて、女性の中で育っている。僕とはそういったところに共通点がありますし、シンパシーを感じています」と思いを明かし、オリジナル脚本作での再タッグに「今回は、阿部さんを父親としても、夫としても、息子としても描いてみたかった」と語った。

 今月公開の『海よりもまだ深く』は、小説家になる夢を諦め切れないまま探偵事務所で働く、妻子に逃げられた男・良多(阿部)と、そんな息子を深い愛で包み込む母・淑子(樹木希林)の姿を中心に、夢見た未来と少し違う今を生きる家族を描いたホームドラマ。阿部がチャーミングに演じた、別れた妻と息子に未練たっぷりないわゆるダメ男・良多について、是枝監督は「他の人にやってもらおうとは考えもしなかった」という。さらに、「今回は、阿部さんを父親としても、夫としても、息子としても描いてみたかった。ダメ男をあそこまでダメな感じでやってくれて、本当に素晴らしかった」と賛辞を贈った。

 また、阿部が主演を務めた『歩いても 歩いても』(2008)、ドラマ「ゴーイング マイ ホーム」(2012)や福山雅治主演の『そして父になる』(2013)など、近年の是枝監督作品では主人公の名前の多くが「良多」だが、この名は是枝監督の高校の後輩に「良多」という名前の人物がいたことが由来となっているのだとか。この「良いことが多い」という響きを気に入っているという是枝監督は、「最初はそんなつもりじゃなかったんですけど、ここまでなんとなく続いてきたという感じですね。役柄の性格などは必ずしも統一されているわけではないですが、自分自身の実感を反映させるようなキャラクターやストーリーを作る時には、その名前がしっくり来るんです」と付け加えていた。

 2014年5月に撮影がスタートした本作の撮影期間は、四季を通して撮影された是枝監督の前監督作『海街diary』(2015)の春編と夏編の撮影時期の間にあたる。二作のアプローチを監督は、「『海街diary』は物語というよりは、もう少し日常の描写に意識を傾けたかもしれません。『海よりもまだ深く』は、日常の中だけで作るという意識ではやっていますけど、基本的には物語映画だと思っています。小さい物語ではありますが、ディテールをどれくらい構築できるかに注力しました」と語り、今作について「まさに自分のやりたいホームドラマができあがった」と満足げな表情を見せていた。(取材・文:壬生智裕)

『海よりもまだ深く』は5月21日より全国公開


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