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『レインマン』のヴァレリア・ゴリノが語るベネチア国際映画祭で女優賞を獲得した作品とは?

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ヴァレリア・ゴリノ
ヴァレリア・ゴリノ

 映画『レインマン』でおなじみのイタリア出身の女優ヴァレリア・ゴリノが、第72回ベネチア国際映画祭で女優賞を受賞した新作『あなたたちのために』について、6日(現地時間)にニューヨークの映像博物館で行われたイベントで語った。

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 本作は、ろうあの息子と2人の娘を抱え、テレビドラマの俳優のためにカンペを持つ仕事をしているアンナ(ヴァレリア)が、借金取りで子供にも暴力を振るう夫ジジ(マッシミリアーノ・ガッロ)に悩まされていたある日、テレビ番組のベテラン俳優ミケレ(アドリアーノ・ジャンニーニ)に猛アプローチをかけられ、心が揺らぎ始めていくというもの。ドキュメンタリー監督として活躍してきたジュゼッペ・M・ガウディーノがメガホンを取った。

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 ジュゼッペとのタッグについて「セットは混沌(こんとん)としていた。でも個人的な意見では、彼は真のアーティストだと思う。彼の前長編作はもう20年前で、その映画は実験的な映画の多いロッテルダム国際映画祭で高く評価されたわ。でもその後、彼は長編作を製作できなかった。彼と今作でタッグを組んでみて、なぜかわかった気がしたの。なぜなら彼は実験的で、意図的に時間をかけて製作するから。ここ20年くらいイタリア映画では、このような自由な発想から描かれる“自由な映画”は存在せず、イタリア映画にとってはそれほど良い時期ではなかった」と語った彼女は、ジュゼッペをアーティストと評価しているようだ。

 今作の構成について「とても野心的な作品よ。3部構成からなっていて、現実の部分、主人公のアンナの心理をファンタジー的に捉えた部分、宗教的な象徴の観点から描いた部分があるの。さらにナポリのアクセントやろうあの息子との手話などもあって、(かなり複雑なことから)スタッフや俳優は、次に何が起きるのかかなり明確にしながら撮影していたわ」と振り返った。

 数か国語を話せる彼女の作品選びは、「これまで数か国語を話せることが、イタリア以外の国で仕事をする上では、大きな手助けになった。でも、こと選択するとなると、その時のわたしのプライベートで何が起きているかで決まったり、監督、ストーリー構成、俳優などの一般的な基準で決断したり、単にその地を訪問したくて参加したこともあった。それに数か国語を話せるという特権はあっても、全て良い映画だけに出演できるわけではないわ」とさまざまな理由があるようだ。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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