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『アリス』が遺作に…故アラン・リックマンさんに感謝

『アリス』が遺作に…故アラン・リックマンさんに感謝
インタビューに応じたジェームズ・ボビン監督

 シリーズ最新作『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』でティム・バートンからメガホンを引き継いだジェームズ・ボビン監督が来日した際に、本作が遺作となった名俳優アラン・リックマンさんについて語った。

 「時間」がテーマの今作は、アリス(ミア・ワシコウスカ)が過去に心奪われたマッドハッター(ジョニー・デップ)を救うべく、“時の番人”タイム(サシャ・バロン・コーエン)と対峙しながらタイムトラベルするファンタジーアドベンチャーだ。

 「父の死が原因でアリスは時間を敵視しているが、時間は何かを奪うのと同時に、何かを与えてくれる。今回の旅を通して、アリスは今という時間を生きることの大切さを学ぶんだ」。そう語っていたボビン監督だが、そのメッセージは原作者ルイス・キャロルに対しての返答でもあったそうだ。「ルイス・キャロルは(実在の)アリスが成長したあとで続編『鏡の国のアリス』を執筆したから、過ぎ去ってしまった時間に対する悲哀が作品から感じられた。だから原作でキャロルが投げかけてきた『過ぎ去っていく時間に対する悲しみをどう乗り越えるか』という問いに対して、『大切な人との時間に感謝して過ごすことができれば、後悔することはない』という答えを導き出したつもりだ」。

 本作の製作中にそれを思い知ることになったボビン監督。芋虫から蝶になったアブソレムの声を担当していた俳優アランさんが今年1月に永眠した。「この映画の製作中に彼が亡くなったのは悲劇だった。結果的に彼の遺作になってしまって、僕たちはこの作品を彼に捧げたいと思った」。本作のテーマと相まって、エンドロールに流れるアランさんへの追悼メッセージにはただただ胸が熱くなる。

画像テキスト
アラン・リックマンさん - Tristan Fewings / Getty Images for Qatar Goodwood Festival

 「彼は誰もが一緒に働いてみたいと思うような俳優だ。僕にとってヒーローみたいなもんだ」。アランさんについてそう切り出したボビン監督は、「(アランさんが)映画俳優として有名になる前、1980年代のロンドンで劇俳優として活躍していたのも知っている。映画ではもちろん『ダイ・ハード』だろ。彼は才能に溢れた俳優だ」と目を輝かせる。

 そして、そんなアランさんと一緒に仕事ができたボビン監督は、「アブソレムはとても複雑なキャラクターだ。そこまでヘンテコでもないし、アリスを助けてくれるのかそうでないのか、曖昧な存在でもある。それを表現するのはとても難しいと思うんだけど、彼はどうすればいいのか理解していた。たった一言二言のセリフですべてを表現できるんだ。声を聞けば誰がアブソレムの声をやっているのかすぐわかるのも素晴らしい。声だけの演技だったけど、圧巻だった」と絶賛していた。(編集部・石神恵美子)

映画『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』は全国公開中


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