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155人の命を救った英雄がPTSDに…クリント・イーストウッド『ハドソン川の奇跡』の真実

155人の命を救った英雄がPTSDに…クリント・イーストウッド『ハドソン川の奇跡』の真実
副操縦士ジェフを演じたアーロン・エッカート

 演技派俳優アーロン・エッカートが、新作『ハドソン川の奇跡』(9月24日日本公開)について、9月6日(現地時間)ニューヨークのAOL開催のイベントで語った。

 本作は、エンジン制御不能となった旅客機を、サレンバーガー機長、通称サリー(トム・ハンクス)と副操縦士ジェフ(アーロン)が、ニューヨークのハドソン川に不時着させ、乗客全員を救った奇跡の裏に隠された真実を描いたもの。クリント・イーストウッドが監督を務めた。

 本作は旅客機不時着後の人間ドラマが魅力だ。「彼らが操縦する旅客機は高度約3,000フィート(約850m)で、両エンジンがバードストライクで故障し、どこの空港にも着陸が間に合わず、ハドソン川に着水して、乗客全員が助かった。『そのどこに悪い点があるのだろうか?』と思うだろ? だがFAA(アメリカ連邦航空局)には規則や法則、さらに(操縦する上での)手順があって、その上NTSB(国家運輸安全委員会)には、保険目的の調査と航空上の議定書があって、(それらの観点から)事故調査の聴聞会が18か月にもわたって行われ、彼らが的確な判断をしたのかが調査されていた」と明かした。

 ジェフとはどんな人物か。「彼も機長のサリーも不時着後にPTSDを患い、体重減少、不眠症、悪夢、震えもあったそうだ。その上、彼らは(この事故に)罪の意識もあり、実際に彼は僕に『自分の責任だ』と語った。なぜなら彼は、それまでおよそ1万5,000時間もボーイングの旅客機を操縦してきたが、このエアバスA320に関しては訓練を受けたばかりだった。そして彼が旅客機を離陸させて、全てうまくいったと思ったら、バードストライクでエンジンが故障し、ハドソン川に着水してしまったからだ」と説明した。

 トムとの共演について「彼の演技手法、演技経験、さらに演技上での選択、その全てが素晴らしく、俳優の中でもトップにいると思う。サリーが、今作を要約したように信念を語るシーンがあるが、その際にトムが選択した演技は素晴らしかった。もし僕がトムの役を演じていたら、そんな演技選択をしなかったと思う。通常の俳優は、感情的な演技が好きだし、感情の起伏を表現できれば良いと思っている。でもトムは、淡々とスピーチをするが、心の底から発せられた言葉であることが(そのシーンでは)理解できる」と称賛した。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)


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