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なら国際映画祭最優秀賞にイラン映画!三上博史審査委員長、選考理由明かす

「完成度の高い作品が多かった」と映画祭を振り返った三上博史審査委員長
「完成度の高い作品が多かった」と映画祭を振り返った三上博史審査委員長

 奈良県奈良市で開催された「なら国際映画祭2016」のクロージングセレモニーが22日に市内のならまちセンターで行われ、イランのアイダ・パナハンデ監督の『NAHID(原題) / ナヒード』がインターナショナル コンペティション部門での最優秀賞となるゴールデン SHIKA賞に輝いた。

なら国際映画祭最優秀賞にイラン映画! 俳優・三上博史審査委員長は 画像ギャラリー

 映画監督の河瀬直美がエグゼクティブディレクターを務める「なら国際映画祭2016」は、今年3月に奈良市議会から補助金をカットされるという憂き目にあい、開催の危機に陥ったが、市民の寄付などの協力により、無事に開催。結果的に前回の1万8,459人を大幅に上回る3万1,451人の来場者数を記録するなど、盛況となった。そんな経緯もあり、中野聖子実行委員長や司会者などもクロージングセレモニーの場では涙、涙。無事に6日間を走りきったという満足感が会場を包みこんだ。

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 今年の映画祭のインターナショナル コンペティション部門では約1,700本の中から厳選された8本の作品を上映。その中からゴールデン SHIKA賞(最優秀作品賞)に選ばれたのはイランのアイダ・パナハンデ監督による『NAHID(原題) /ナヒード』。離婚した母親には、子どもの親権が与えられないというイランの問題に切り込んだ作品となる。

プロデューサー
最優秀賞に輝いた作品のプロデューサー・カタユーン・シャハビ

 この日、受賞の報を受けたプロデューサーのカタユーン・シャハビは、「このような賞に選んでいただいて光栄に思っています。奈良では本当にすばらしい時間を過ごすことができました。(日本語で)アリガト、ナラ!」と謝辞。今回、審査委員長を務めた俳優の三上博史は、「河瀬直美さんからは手作りの映画祭だと聞いていたのですが、こんなにすごい手作りの映画祭があるのかとビックリしています。おもてなしの矜持がある温かい映画祭で、いい思い出になりました。今回のコンペには本当に完成度の高い作品がたくさんあったのですが、今後の奈良とフィルムメーカーとのコラボを考えて、1作品を選ばせていただきました」と振り返った。

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 そして最後に、河瀬エグゼクティブディレクターが「また2年後、皆さんの力をお借りして、なら国際映画祭を開催したいと思います。本日はありがとうございました!」と締めくくり、6日間の映画祭の幕を下ろした。(取材・文:壬生智裕)

「なら国際映画祭 2016」 主な受賞結果は以下の通り
【インターナショナル コンペティション部門】

■ゴールデン SHIKA賞(最優秀作品賞)
『NAHID(原題) / ナヒード』(イラン)
アイダ・パナハンデ監督

■観客賞
『真白の恋』(日本)
坂本欣弘監督

【NARA-wave部門】(学生が手がけた映像作品を対象)
■ゴールデン KOJIKA賞(最優秀作品賞)
『溶ける』(日本)
井樫彩監督

■観客賞
『チョコレートケーキと法隆寺』(日本)
向井啓太監督

■審査員特別賞
『HOW TO WIN AT CHECKERS (EVERY TIME)(原題) / チェッカーで(毎回)勝つ方法』(日本)
ジョッシュ・キム監督

■フラハティ賞(なら国際映画祭に参加するすべての日本人監督の中から将来有望な監督に送られる賞)
『川崎競輪』(日本)
水野さやか監督

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