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なぜ?ユアン・マクレガー、監督デビューした理由

本作が監督デビューのユアン・マクレガー
本作が監督デビューのユアン・マクレガー

 人気俳優ユアン・マクレガーが、自身の初監督作『アメリカン・パストラル(原題) / American Pastoral』について、主演ダコタ・ファニングと共に10月20日(現地時間)ニューヨークのAOL開催のイベントで語った。

ユアン・マクレガーのキルト姿【写真】

 本作は、父は学生時代のスポーツヒーローで、ビジネス成功者のスウィード(ユアン)、母は美人コンテストの優勝者ドーン(ジェニファー・コネリー)という絵に描いたような完璧なアメリカ人一家が、ベトナム戦争に影響されて暴力的な抗議活動に身を投じた娘メリー(ダコタ)によって崩壊させられるさまを描いたドラマ。作家フィリップ・ロスのピューリッツァー賞受賞小説を映画化。

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 原作についてユアンは「まず、僕はスウィードとメリーの親子の関係に惹(ひ)かれた。僕自身も4人の娘を育てていて、本作の親子関係が特別な関係であることも理解できた。もし仕事を通して人生を探索できるのなら、この小説の映画化が(その内容ゆえに)極端な探索手段ではあるが、娘を持つ父親の僕に適していると思った」と語った。俳優だけでなく監督も任された経緯は「当初、俳優として雇われていたが、3年経っても製作に入らず、製作中止の可能性もあって、製作を確実なものにするために監督に就いた」と本作への思い入れを語った。

アメリカン・パストラル
暴力的な抗議活動に身を投じた娘役のダコタ・ファニング

 出演経緯についてダコタは「不幸にも本作のメリーのような複雑な女性を描いた脚本を読むのはまれで、純粋に利己的な理由からこの役を演じたいと思った。この役は俳優にとっては贈り物だった。わたしは(子役時代から働いていて)簡単に神経質にはならないけれど、このキャラクターのある部分に神経質にさせられたわ。メリーは口ごもることがあって、それをリアルに自然に演じなければいけなかった。その上、彼女は社会に怒りを感じている妥協しないタイプの過激派で、幾重にも重なった個性を持つキャラクターなため、感情的にも挑戦させられた」と振り返った。

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 俳優として演じながら、監督にも挑戦したユアンは「俳優と監督を同時に行うのはそれほど問題ではない。事前に俳優として演じることはだいぶ前からわかっていたし、クルーもその準備をだいぶ前から行っていた。誰もが精力的に準備をしていたため、撮影が始まってからは、どのように俳優が演じるか以外は、大きな決断をすることもなかった」と語った。さらにユアンは撮影監督とシーンごとに議論を交わしていたそうだ。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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