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塚本晋也監督、スコセッシ監督と並ぶ功労賞獲得に驚き!

日本人3人目の栄誉を受けることとなった塚本晋也監督
日本人3人目の栄誉を受けることとなった塚本晋也監督 - (C) SHINYA TSUKAMOTO / KAIJYU THEATER

 モロッコで開催される第16回マラケシュ国際映画祭で塚本晋也監督がトリビュート(賞賛)されることが16日、発表された。これは功労賞にあたるもので、今年度は塚本監督のほか、フランス人女優イザベル・アジャーニ、オランダのポール・ヴァーホーヴェン監督、地元モロッコの俳優・コメディアンの“アブデルラウフ”ことアブデラヒム・トウンジが選ばれた。会期中はセレモニーが行われ、記念のトロフィーが授与される。

【写真】『野火』への思いを語る塚本晋也監督

 同映画祭は2001年にモロッコ国王モハメッド6世によって設立。歴史は浅いが毎年豪華スターが参加し、アフリカ・アラブ圏で最大級を誇る国際映画祭へと成長。トリビュートは映画祭の目玉で、過去、マーティン・スコセッシ監督、デヴィッド・リンチ監督、フランシス・フォード・コッポラ監督らがフィーチャーされてきた。日本人は、第7回の青山真治監督、第10回の黒沢清監督に続いて3人目の栄誉となる。

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 塚本監督の受賞理由について同映画祭は「塚本晋也は最も過激で革新的な日本のインディペンデント監督の一人であると捉えています。SF作家ウィリアム・ギブソンやブルース・スターリングによるサイバーパンクに影響を受けながら、デヴィッド・リンチ監督やデヴィッド・クローネンバーグ監督らと共に、ワイルドなファンタジーの世界を探求してきた正真正銘の“ルネッサンス・マン”です」とコメント。

 続けて「監督のみならず、脚本・撮影・編集・美術・俳優そしてプロデューサーとしても活躍するマルチな才能は、クエンティン・タランティーノ監督をはじめとする多くの西洋の監督に多大な影響を与えています」と賛辞を贈る。

 会期中はトリビュートに合わせて、『鉄男 TETSUO』(1989)、『TOKYO FIST』(1995)、『野火』(2014)の3作も上映される。現地入りする塚本監督は「大尊敬するマーティン・スコセッシ監督も受けた賞と聞き、驚きながらも大変に光栄です。マラケシュでは期間中、劇場デビュー作、中期の作品、そして最新作を上映していただけるので、いつもより少し長めに滞在し、過去を眺め、またこの先の作品作りを考える機会にしたいと思います」と喜びのコメントを寄せた。

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 塚本監督はこれまで、ヒホン国際映画祭(スペイン)、レッジョ・エミリア アジア映画祭(イタリア)、モントリオール・ヌーヴォー映画祭(カナダ)でも功労賞を受賞している。また第1回Beppu凱旋映画祭(11月18日~20日、別府ブルーバード劇場)で特別顧問を務めている他、マーティン・スコセッシ監督『沈黙 -サイレンス-』(2017年1月21日公開)に俳優として出演と、八面六臂(ろっぴ)の活躍を見せている。(取材・文:中山治美)

第16回マラケシュ国際映画祭は12月2日~10日開催

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