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国際派俳優・國村隼、韓国最大の映画祭で日本人として初ノミネート

権威のある青龍映画賞のノミネートに喜ぶ國村隼
権威のある青龍映画賞のノミネートに喜ぶ國村隼

 韓国の二大映画賞の一つ、第37回青龍映画賞のノミネーションが発表され、ナ・ホンジン監督『ザ・ウェイリング(英題) / The Wailing』に出演した國村隼が男優助演賞にノミネートされた。同賞に日本人がノミネートされるのは初めて。國村は「初めて出演した韓国映画が700万人近い観客動員と聞きビックリしていたら、今度は最も権威のある青龍映画賞でノミネートを頂きました。過酷な撮影を超えてのうれしいうれしい報らせでした」と喜びのコメントを寄せた。

【写真】国際派俳優として申し分のない実績の國村隼

 同賞は今年1年に韓国国内で公開された韓国映画168作品が対象で、一般によるオンライン投票と専門家の意見を総合してノミネート作品を選出。『ザ・ウェイリング(英題)』は、作品賞や男優助演賞など最多11部門でノミネート。次に、ヨン・サンホ監督『トレイン・トゥ・プサン(英題) / Train to Busan』が作品賞など10部門ノミネートと続いている。

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 『ザ・ウェイリング(英題)』は山あいの村で起こる猟奇的連続殺人事件をテーマにしたスリラーで、國村は事件のカギを握る村に現れた異邦人役。彼が来てから不吉な事件が多発したことからあらぬ噂が広まり、人々の脅威の対象となっていく。今年5月12日に韓国で公開し、観客動員約687万人、興行収入約4,742万ドル(約47億4,200万円、1ドル100円計算)の大ヒットを記録(11月18日現在。韓国映画振興委員会HPより)。カンヌ国際映画祭でも招待上映された。

 中でも國村の存在は観客に強烈なインパクトを与え、人気バラエティー番組にも出演。今や韓国では知らない人はいない程の存在感で、今年10月に開催された釜山国際映画祭で國村がトークイベントに登場するや多数のファンが詰めかけ、道を歩けばサイン攻めにあうという人気ぶりだ。

國村隼
「ハート」を送られて笑顔(?)の國村

 11月25日に慶煕(キョンヒ)大学校・平和の殿堂で開催される青龍映画賞の授賞式出席のために渡韓するが、当日はノミネート者としてだけではなく、さまざまな賞のプレゼンテーターとしても登壇し、今年の映画賞の華として式を盛り上げる。最終審査は、実行委員会から推薦された審査委員会で決定するという。

 國村はすでに今年10月に韓国で開催されたアジア太平洋地域のスターの祭典2016 APAN STAR AWARDS(2016アジア太平洋スターアワード)で特別俳優賞を受賞している。青龍映画賞を受賞すれば当然日本人俳優初の快挙となる。國村が韓国映画史に新たな名を刻むことになるのか、注目したい。(取材・文:中山治美)

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