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山崎まさよし『月とキャベツ』には幻のラストカットがあった!聖地上映でお披露目

山崎まさよし『月とキャベツ』には幻のラストカットがあった!聖地上映でお披露目
名曲を生披露した山崎まさよし

 1996年12月にテアトル新宿で公開され、公開20周年という記念の年を迎えた山崎まさよし主演映画『月とキャベツ』が19日、群馬県中之条町で行われた第16回伊参スタジオ映画祭で上映され、お蔵入りとなった幻のラストカットが披露された。この日は山崎をはじめ、ヒロインを演じた真田麻垂美、篠原哲雄監督が出席した。

 創作意欲を失い山にこもっていたミュージシャンの花火(山崎)と、不思議な少女ヒバナ(真田)の交流を描いた『月とキャベツ』の撮影拠点となったのが、まさに伊参スタジオ。“聖地”と呼ばれる同地での上映では、山崎によるミニライブも実施された。

 自身の20年前の映像が上映された直後に登壇した山崎はMCで「針のむしろという感じでありますが……」と笑ってみせるも、「20年たっても、皆さんに来ていただき、観ていただき、幸せな映画だなと思います」と笑顔。本作の主題歌となった名曲「One more time,One more chance」のピアノ弾き語りをはじめ、ギターでの「月明かりに照らされて」「中華料理」など劇中に登場した3曲を披露した。

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聖地で『月とキャベツ』が上映!

 さらにこの日は、撮影監督の上野彰吾が所有していたという「幻のラストカット」をスクリーン上映。本編は、「One more~」を歌い終わった花火がヒバナと見つめ合うシーンで終わっていたが、実はその後に、花火がヒバナに近づき、抱き合うカットも撮影されていたのだという。

 会場にやってきた上野カメラマンは「実はラストカットを撮るという段階になって、日が上がって朝になってしまった。夜のシーンなのに朝の映像になってしまうので撮ることを反対したんだけど、監督はどうしても撮ると言ったんで、やるだけやったというもの。今だったらCGで簡単に夜になるけども、当時は使えない時代。そういう意味での葛藤・戦いがフィルムの時代にはあった」と幻のカットが生まれた経緯を解説するも、あらためてスクリーンで映像を目の当たりにすると「当時はどうせ使えないだろうなと思いながら撮っていたけど……今観るといいね」。

 篠原監督も「僕の中では最初からこのシーンをやろうと決めていて。みんなを説得したのに、理解してもらえなかった」と悔しさは隠せない様子。「僕が(花火とヒバナの)キスシーンにこだわりすぎたせいで時間が足りなくなったのかもしれない……。あの時は一発オーケーで良かったのに、もう一回やってくれなんて言って。俺がバカだった。でも(幻のカットは)本当にいいカットですよね!」と続けると「このカットが使えなかったから俺は20年、映画監督をやっているんでしょうね」とぶちまけ、会場は大盛り上がり。その後も次々と作品を生み出してきた篠原監督にとっても、“幻のラストカット”は深く心に刻まれるものだったようだ。(取材・文:壬生智裕)


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