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中島裕翔の“泣き”の演技がすごいワケ

映画『僕らのごはんは明日で待ってる』より
映画『僕らのごはんは明日で待ってる』より - (C) 2017「僕らのごはんは明日で待ってる」製作委員会

 『箱入り息子の恋』で主演の星野源を日本アカデミー賞新人俳優賞受賞に導いた市井昌秀監督が、新作映画『僕らのごはんは明日で待ってる』(1月7日公開)の主演俳優、Hey! Say! JUMP 中島裕翔の演技のすごさについて語った。本作は瀬尾まいこの小説に基づくラブストーリーで、中島は兄を亡くして以来、他人に心を閉ざした無口でネガティブな青年を演じている。

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 中島をキャスティングした理由については「とてもスマートで男前なんですが、どこか陰を感じる。かつ身近にいそうというか、スター性というよりも素朴な雰囲気のあるところが、亮太役にぴったりだった」という市井監督。役づくりをする上で中島に出した最大のリクエストは、「背伸びをしない」ということ。「亮太はもうすでに君の中にあるから、何かを足すようなお芝居はやめてほしい。亮太として必要な要素だけを虫メガネで大きく広げていくような感じで」と伝えていった。

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僕らのごはんは明日で待ってる
中島裕翔の名シーン秘話を明かす市井昌秀監督 (C) 2017「僕らのごはんは明日で待ってる」製作委員会

 「自分のままでいい」と聞くと、一見ラクに思えるかもしれないが、役者からしてみれば、素の自分が出てしまうかもしれないという点で実はかなり難しい。「そうですね。確かに怖い作業だとは思います。ただ、中島くんというフィルターを通しての亮太なので、彼の心が本当に動く瞬間がむき出しでないと、観客の心も動かないというのが僕の信念なんです」。

 物語の終盤、あるシーンで亮太が涙を流すときの中島の演技は、とても静かでありながら感動的で胸を打つ。その名場面については「もう本当に手放しで、中島くんに『ありがとう』という感じです」という言葉がこぼれた。「僕はそんなに演出らしい演出はしていないんです。彼が亮太というキャラクターを含め、しっかり状況把握をして、セリフを彼自身の言葉で語ったことで、自然に出てきた涙だと思います」。

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 実は同シーンは、アングルを変えてのカットも入れると合計で7~8カットも撮影。しかし「中島くんはすべて初めて起こること、自分の身に新鮮に起こっていることとして、毎回ちゃんとゼロから泣いていた。本当にすばらしいなと思いました」とのこと。

 そんな中島の俳優としての魅力について、市井監督は「彼自身もあまり気づいていないのではないか、というくらい“引き出し”が多い人」だと評する。「性格も素直で、状況や相手の言動をしっかり受けたお芝居ができる。受けた上で、彼自身の中から自然に発露するものがずば抜けています。いろんな顔を持っている役者さんですね」。今回、市井監督のもと、あえて“芝居をしない演技”に挑戦した中島の新しい一面に注目したい。(取材・文:石塚圭子)

映画『僕らのごはんは明日で待ってる』は1月7日より全国公開

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