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「ドラえもん」声優たちがスネ夫役・肝付兼太さんを偲ぶ…

肝付兼太さんを偲ぶ会に続々と声優仲間たちが来場
肝付兼太さんを偲ぶ会に続々と声優仲間たちが来場

 アニメ「ドラえもん」のスネ夫役などで知られる声優の肝付兼太(きもつきかねた)さんを偲ぶ会が6日、渋谷の東武ホテルで行われ、漫画家の藤子不二雄A先生をはじめ、同アニメのしずかちゃん役を務めた野村道子ら「ドラえもん」声優たちも続々と来場。現スネ夫役の関智一が決意を新たにする一幕もあった。

藤子先生からも肝付さんにあいさつ【写真】

 昨年10月20日に肺炎のため、80歳で亡くなった肝付さん。遺族の意志により、葬儀は親族のみで執り行われたが、この日は故人と縁の深い人たちが集まって、思い出やエピソードを語り合いながら故人が歩んだ足跡を振り返る機会となった。

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 まずは、肝付さんが声を務めた「怪物くん」のドラキュラ、「忍者ハットリくん」のケムマキなどを生み出したマンガ家の藤子先生が献杯のあいさつを務めることに。「最近は結婚式よりも、偲ぶ会に出ることが多くて」と語りだし、「今度は肝付さんが亡くなられてビックリしました。肝付さんは体はやせていたけど、いつも元気でニコニコされていて。とても病気される方とは思っていなかったので、さみしい気持ちでいっぱいです」と献杯をささげた。

 また、この日は「ドラえもん」声優たちも多数来場。しずか役の野村は「映画などの舞台あいさつがあると、肝さんはいつも笑いがとれるんです。肝さんのごあいさつは本当にオシャレで軽妙で。とてもあこがれていました」と述懐すると、「おととしの秋に、山形の映画祭で肝さんたちと一緒に昔話をしたけど、一番笑いをとっていたのが肝さん。あの楽しい時間を思い出すと、本当にさみしいです」と付け加えた。また、のび太のママ役の千々松幸子は「(ジャイアン役で知られ、2015年に逝去した)たてかべ和也さんと肝さんの2人がいらっしゃると、現場は温かい雰囲気になるんです。わたしなんかはドジばかりしていて、ドジ子なんて呼ばれていましたけど、そういう時にも肝さんは優しくフォローをしてくださって、温かい方でした」としみじみ。

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 また、肝付さんからスネ夫役を引き継いだ関は、「肝付さんは独特の声で、あこがれの先輩でした。ある時、ドラえもんにゲストで呼んでもらったことがあって。どんな感じであのスネ夫を演じているんだろうと思い、背中を見ていたのですが、自分の父親と同じくらいの年配の方が子どものような無邪気な芝居をしていて鳥肌が立った記憶があります」と述懐すると、「いつかああいう子どものように年をとれたらいいなと思います。若手みんな、先輩たちに追いつけるように頑張りたいと思います」と改めて決意を語った。(取材・文:壬生智裕)

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