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岸辺の旅 (2014):映画短評

岸辺の旅 (2014)

2015年10月1日公開 128分

岸辺の旅
(C) 2015「岸辺の旅」製作委員会/COMME DES CINEMAS
くれい響

とにかく、小松の親分さんが…!

くれい響 評価: ★★★★★ ★★★★★

完璧に計算された構図を生かしたシネスコサイズ、ダグラス・サーク監督作を意識した感情的な音楽の使い方など、初挑戦部分もあるメロドラマであり、ラブストーリーだが、どこからどう見ても黒沢清監督作。浅野忠信演じる主人公も、どこか『アカルイミライ』に通じる怖さがある。しかも、柄本明以上のインパクトを放つ小松政夫の新聞配達員をはじめ、常に不気味な空気感を残しつつ、しっかり体温を感じさせるキャラクター描写はもちろんのこと、深津絵里と蒼井優が対峙するワンシーンは圧巻の一言だ。浅野主演のロードムービーということで、確かに『風花』を彷彿させるが、こちらも勝るとも劣らない仕上がりである。

この短評にはネタバレを含んでいます
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