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ヴィジット (2015):映画短評

ヴィジット (2015)

2015年10月23日公開 94分

ヴィジット
(C) Universal Pictures.

ライター5人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 3.6

森 直人

天才の脳みそってすっげえな。

森 直人 評価: ★★★★★ ★★★★★

いや~、最高! ものすごい超絶テクニックで、アホみたいな冗談をかました傑作以上の奇作!

ハンディカメラのPOVものだが、「詐術のかたまり」としてのフェイク・ドキュメンタリー形式を独自に極めた例とは言えるかも。姉とチャラい弟の、映像文体がまるで違うのが叙述のポイント。「ネタバレ」に関しては、脱力。オカン(妙に前向きで能天気)の不注意と思いこみって怖いね~、とか思ったが、これも『悪魔のいけにえ』など田舎ホラー総体のパロディという印象がある。

ジャンルもよくわからん。ただシャマラン映画値を更新したのは間違いない。破格の発想は凡人のサイズじゃ測れないな。エンドロールがまたくだらね~(褒め言葉!)。

この短評にはネタバレを含んでいます
相馬 学

ヘンな映画を撮る奇才は健在だった!?

相馬 学 評価: ★★★★★ ★★★★★

 『シックス・センス』『サイン』をピークに坂を転げ落ちた印象もあるM・ナイト・シャマランだが、トリックスターの才腕が健在であることは本作でも確認できる。

 一見優しい田舎のおじいちゃん、おばあちゃんには意外な秘密があった……という展開はいかにもシャマラン節。納屋に置かれた使用済み紙オムツ、ばあちゃんの尻出しと、奇行とも痴ほう症ともつかぬ奇抜な見せ場で興味を引き寄せる点が巧い。

 シャマランにドデカイい空振りを求めるか、小ぢんまりでもまとまりを求めるか……で評価は分かれるだろう。どちらに転ぶかは伏せるが、主人公の姉弟、とりわけラップ好きの弟のキャラに味があることは言っておきたい。

この短評にはネタバレを含んでいます
なかざわひでゆき

勘のいい人ならすぐにオチが分かるかも!?

なかざわひでゆき 評価: ★★★★★ ★★★★★

 M・ナイト・シャマラン久々のどんでん返し系サスペンス。初めて会う祖父母の家で1週間を過ごすことになった姉弟の恐怖体験をPOV形式で描く。
 徐々に奇行が目立っていく祖父母。それが単なる老化現象なのか、それともマジでやばい人たちなのか…?という謎が物語の焦点になるわけだが、恐らく勘のいい人ならば30~40分くらいでオチに気づくはず。逆に全く捻りがないことに驚かされる。
 その点はシャマランも重々承知なのか、随所にダークなブラックユーモアを交えながら、ともすると希薄になりがちな現代の家族事情を浮き彫りにする。テレビのアンソロジー物の1篇として、1時間程度にまとめたほうが効果的だったかもしれない。

この短評にはネタバレを含んでいます
くれい響

「はじめての帰省 冬の大冒険スペシャル」

くれい響 評価: ★★★★★ ★★★★★

『エアベンダー』『アフター・アース』とワースト級を連発し、消滅寸前だったシャマランだが、じつは前2本のギャラをブッ込んで、“本当に撮りたかった”映画を撮っていた! 今さらすぎるPOVに、Jホラーや「ヘンゼルとグレーテル」の影響など、「?」が頭をヨギるなか、次第にシャマラン十八番の恐怖と紙一重な笑いに包み込まれる、「はじめての帰省 冬の大冒険スペシャル」。ドンデン返しばかり期待すると、「その程度すか?」で終わる恐れもあるが、本作の素晴らしさは伏線回収の巧さ。そして、B.B.クィーンズいや、タイラー・ザ・クリエイターに捧げたあまりにブッ飛んだエンドロール!一皮剥けたシャマラン、完全復活である。

この短評にはネタバレを含んでいます
平沢 薫

大人たちが眉をひそめそうなところもシャマラン監督ぽい

平沢 薫 評価: ★★★★★ ★★★★★

 子供たちが初めて会う祖父祖母がなんだか奇妙な存在に見えてくるという本作、"子供の目から見たら、老人たちは理解しがたい異形の者に見えるかもしれない"という発想自体が、良識ある大人たちの顰蹙を買いそうだが、そこはケレン味が持ち味のシャマラン、アブナいネタを扱うことに躊躇はない。
 近年は「エアベンダー」「アフターアース」と別ジャンルを撮ってたM・ナイト・シャマラン監督が、かつての「シックス・センス」「ヴィレッジ」のあっと驚くオチのあるサスペンス世界に復帰。今回は、昨今のホラー映画の定番手法である、登場人物たちが記録した映像やスカイプでの会話を使用。コミカルなタッチもシャマラン映画の新機軸だ。

この短評にはネタバレを含んでいます
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