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不屈の男 アンブロークン (2014):映画短評

不屈の男 アンブロークン (2014)

2016年2月6日公開 137分

不屈の男 アンブロークン
(C) 2014 UNIVERSAL STUDIOS

ライター3人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 3

山縣みどり

心が折れちゃう、なんて簡単に言えなくなるはず。

山縣みどり 評価: ★★★★★ ★★★★★

アンジェリーナ・ジョリーの監督第2弾はオールドスクールな構成だけど、主人公ルイ・ザンペリーニの体験を着実に伝える。第二次大戦中に何度も悲惨な状況に陥りながらも生き延びるルイの“不屈の精神”がいかにしてきあがったのか? ルイの過去が挟み込まれるのでわかりやすい。彼が施す“赦し”はキリスト教徒的な思想だが、人間愛的な面を加えたのがアンジー流。ルイ役のジャック・オコナーの健全さと対照的な、サディスト軍人を演じたMIYAVIは勇気がある。演技経験は少ないようだが、心が歪んだ男を怪演している。メンタルが弱い現代人には想像もつかない物語だろうが、本作を見れば簡単に心を折ってる場合じゃないと気づくかも。

この短評にはネタバレを含んでいます
くれい響

とにかく根性、根性、ど根性。

くれい響 評価: ★★★★★ ★★★★★

15年前のコーエン兄弟取材で聞いた「日本人も登場するブラピ主演の戦争映画」が本作になったと言い切れないが、妻アンジーの演出力…というより、ロジャー・ディーキンスによる圧倒的な映像美により、しっかり大作に仕上がっている。五輪選手誕生から、最近も『白鯨との戦い』で描かれた海上サバイバルとなり、流れついた捕虜収容所で新たな地獄が待ち受ける。とにかく根性、根性、ど根性な展開が畳み掛け、長尺でも飽きさせない。MIYAVI熱演のワタナベ伍長のキャラが、『戦メリ』ヨノイ大尉の影響を受けすぎてる気がしないでもないが、ジャック・オコンネルと先日星に帰ったデヴィッド・ボウイと重ね合わせると、感慨深いものがある。

この短評にはネタバレを含んでいます
平沢 薫

ロジャー・ディーキンス、日本海の冬を描く

平沢 薫 評価: ★★★★★ ★★★★★

 ロジャー・ディーキンス撮影の映像に魅了される。彼はオスカー撮影賞に本年で12回目のノミネートをされている「ファーゴ」「クンドゥン」等の名手。柔らかな緑に包まれたアメリカの小さな町から、炎天下の太平洋に浮かぶ救命ボート、雪の降る日本海沿岸の港町まで、その場の光と熱、その双方の量と質の変化をスクリーンの上に描き出す。 
 また、出演者には若手注目男優が大集合。主演のジャック・オコンネルはもちろん、ドーナル・グリーソン、ギャレット・ヘドランド、フィン・ウィットロック、ジェイ・コートニー、ルーク・トレッダウェイらが続々。その人数が多いせいだろうか、主役以外の登場人物の見せ場があまりないのが残念。

この短評にはネタバレを含んでいます
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