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湯を沸かすほどの熱い愛 (2016):映画短評

湯を沸かすほどの熱い愛 (2016)

2016年10月29日公開 125分

湯を沸かすほどの熱い愛
(C) 2016「湯を沸かすほどの熱い愛」製作委員会

ライター3人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 4

くれい響

キャスティングの勝利というのはこういうことだ。

くれい響 評価: ★★★★★ ★★★★★

若干やりすぎにも思える宮沢りえと杉咲花、相変わらずなオダギリジョー、またも美味しい役に挑んだ松坂桃李など、役者陣はしっかり個々の役目を果たしている。そういう意味では、キャスティングの勝利だろう。リアルとファンタジーの挟間をいく展開も決して悪くないが、疑似家族的にキャラが増えれば増えるほど、人間ピラミッドに代表される観客に涙を強要するような、あざといシチュエーション&演出になっていくのはいかがなものか。とはいえ、りりィの役柄や出番のタイミング、モラル的にはアウト!なオチなど、『リップヴァンウィンクルの花嫁』とカブっているのは偶然にしろ、ちょっと面白い。

この短評にはネタバレを含んでいます
なかざわひでゆき

感動エピソードてんこ盛りで涙腺緩みっぱなし!

なかざわひでゆき 評価: ★★★★★ ★★★★★

 末期ガンで余命2ヶ月を宣告された母親が、バラバラになった家族を再び結びつけ、頼りない彼らが自分なしでも逞しく生きていけるようにと大奮闘する姿を描く。
 とにかく、これでもか!と言わんばかりにコッテコテな感動エピソードてんこ盛りなので、そこがあざとく感じられる向きもあるかもしれない。とはいえ、そのどれもが絶妙なくらいに泣きのツボを押さえているため、中盤くらいからは涙腺緩みっぱなし。まさしく大号泣である。
 宮沢りえの清々しいくらいな肝っ玉母さんぶりも然ることながら、思春期の娘役・杉咲花の感受性豊かな演技は舌を巻くほど巧い。ただ、あのクライマックスは微妙に複雑だなあ…。

この短評にはネタバレを含んでいます
山縣みどり

宮沢りえの肝っ玉母ちゃんぶりに心震えました

山縣みどり 評価: ★★★★★ ★★★★★

夫の失踪に末期がん宣言、とズタボロ状態の双葉の終活を描く人間ドラマだが、彼女の強さがとにかく痛快。いい人なんだけどダメな夫がキャバ嬢から押し付けられた幼子を娘と受け入れ、中学校でいじめられている娘に優しく喝を入れ、ヒッチハイクの青年に生き方指南し……。と出会った人を大きな愛で包みこむ肝っ玉母ちゃんぶりはまさに聖母。しかも演じる宮沢りえのナチュラルな佇まいが効いていて、双葉の言動全てが心にズンと突き刺さる。ダメ男を演じさせたら天下一品なオダギリジョーも随所でいい味を出すし、どのキャラクターにも無駄がない見事なアンサンブル。企画し、製作したスタッフにお礼を言いたい傑作!

この短評にはネタバレを含んでいます
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