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『スパイ・ゾルゲ』上海ロケ取材

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本木雅弘 ---【上海へ来て5、6キロ痩せました】
本作品製作発表時にかなり困惑した表情をしていた本木雅弘氏。理由はこの大役が演じきれるかどうか不安だったからとこのこと。しかし、本木雅弘氏といえば、役者としてもベテラン映画出演作も何本かある。なぜ、いまさらそんな不安になることがあるのだろう。とだれもが疑問に思った。しかし、篠田監督監の発言にこんな言葉があった。「本木くんは英語なんて全然出来ないんだ。なんて言ってたくせに、周りのスタッフがびっくりするほど流暢な英語を喋り出してびっくりしたんだよ。どうも彼は自分を牽制するくせがあるね」今回のインタビューも上海に来てストレスで痩せたことや監督とかもう2度と仕事したくない、などといいところなし。しかし、それも彼独特の牽制だったのか……。

いっぽう、監督が自らヤフーで検索して見つけたというゾルゲ役のイアン・グレンは開口一番ワールドカップのことを喋り出す。イングランド戦の時は気になって撮影に身が入らないとか。特にベッカムの話をするとよけいなことで話が長くなるので、ふらないでくれと通訳の方からお達しが……。

 

本木雅弘 ---【上海へ来て5、6キロ痩せました】

製作発表の時は自信がないとおっしゃってましたが現在はいかがですか。
いやあ、心中おだやかではないですよ。慣れない英語とこの暑さで5、6キロ痩せたんですよ。尾崎の役柄については、自分自身の中で遭難してしまっています。まだ、抵抗があります。一個人のキャラを通して時代を表現するのではなく、時代を俯瞰する中でキャラクターがいると表現しなくてはならないのですが……。尾崎という人間は難しいんです。絶望と野望が入り乱れている。小さい頃から中国にいたりして純粋に日本人にはなりきってないんです。にこやかに絶望してると言えばいいのかな。


今回の作品の見どころを教えてください
大きな歴史の流れというのはもちろんなんですが、ゾルゲと尾崎、それとアグネスの微妙な3人の関係、微妙なロマンスも感じとっていただけたら、と思います。


上海の印象を教えてください
上海の街は魔物です。このセットも含めて。ものすごい中国人のパワーを感じます。しかし、魔物といえばインテリやくざの篠田監督のほうがもっと魔物ですね。僕は篠田さんの駒にすぎないんです。篠田さんの頭の中では絶対的なイメージがあって僕はそれに従って動かされている駒にすぎない。過酷ですね。一期一会とかいうけど、篠田さんとは一期一会でいいかも(笑)。


ゾルゲという人物を知っていましたか
知りませんでした。尾崎という人間もまったく。この役についてから色々本を読んだりはしました。この時代はイギリス、アメリカ、フランス、日本などあらゆる国の欲望がうずまいている。特に日本人はこの時代をよく見つめ直し国際人としての立場を考えなければいけないのではないかと思いました。



イアン・グレン ---【ワールド・カップが気になって役に集中できないんだ】
本木さんをどう思いましたか
彼はエレガント、そしてデリケートだ。そして、彼の英語はすばらしいよ。聞いていて耳に心地いいし。僕が彼について一番感心していたのは、この役を演じることににとてもプレッシャーを感じていると言ったことなんだ。これは、出来る役者だな、とその時感じたんだ。
ここまでの撮影の感触は?
イギリスの試合(ワールド・カップ)を観ることに気持ちがいってそれどころではなかった(笑)。イギリスの試合が終わるまでどこまで集中出来るか自信がないね(笑)。いままでは、まず台本があってそこから役づくりしていったけど、今回はもう役の性格づけなどが決まっていて迷ったよ。それに実際に撮影に入るまでは他にも色々悩みはあったんだ。でも、篠田監督の直感は鋭いものがある。主役に選んでもらったことを信じて演じるしかないと思っているよ。
ゾルゲをどう思いますか?
インテリで勇気のある人物だね。ドイツのために戦ってたくさんの死に立ち会った。だからこそ、平和で平等な世界を実現したかったんだね。それで共産主義になったんだ。僕はこの役が来るまでゾルゲのことを全く知らなかったんで、この映画に出演することはゾルゲを発見していくプロセスだったよ。今は誰よりもゾルゲをよく知っているような気がする。

 

 

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