日本磁器発祥の地である佐賀県有田町で、馬場真右ェ門は有田焼の中でも最も困難とされる辰砂(しんしゃ)に挑む。彼は修行を積んだ職人でさえなかなか安定した色を出すことが難しい、ルビーのような深紅を創り出すのに苦心している。その熟練の技術と長年のカンを働かせながら、彼の手からはやがて美しく濃い紅色の陶器が生み出される。