曇天火に金城白子と名づけられた男は風魔一族の頭領・壱助で、双子の弟・壱雨と共に十代目風魔小太郎として一族をけん引してきた。双子に生まれてきた彼らは、掟によりどちらか一方が殺されるはずだったが、紆余(うよ)曲折を経た後に長の座まで上り詰める。ところが宿願を果たすことはかなわず、白子は大切な弟を失ってしまい……。