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ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ (2021) 映画短評

2022年12月1日公開 111分

ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ
(C) 2021 STUDIOCANAL SAS - CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION

ライター4人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 3.8

猿渡 由紀

優しさと遊び心のある伝記映画

猿渡 由紀 評価: ★★★★★ ★★★★★

ルイス・ウェインの描いた絵がそうだったように、この伝記映画にもカラフルさと遊び心がある。それに、優しさも。才能はあるが、人生でいろいろな問題に直面するウェインを、この映画は温かい目で見つめていくのだ。この映画のトーンに大きく貢献するのが、ベネディクト・カンバーバッチ。エキセントリックでありつつ純粋で脆いところもある主人公を、彼はまさに優しさと遊び心を持って演じている。当然猫は出てくるし、とてもかわいいのだが、猫好きとしてはもっと猫の出演時間があってもよかったのにとちょっと欲張りなことを思ってしまった。とは言え、猫の地位を向上させてくれたこの人物の映画は、猫好きなら見るべき。

この短評にはネタバレを含んでいます
なかざわひでゆき

カンバーバッチの魅力を存分に堪能すべき逸品

なかざわひでゆき 評価: ★★★★★ ★★★★★

 19世紀末~20世紀初頭のイギリスを舞台に、擬人化されたユーモラスな猫のイラストで人気を博した実在の画家ルイス・ウェインの半生を描いた伝記映画。これはもう、ベネディクト・カンバーバッチのほぼひとり舞台ですな。好奇心の塊で夢想家のエキセントリックな変わり者。そんな主人公ルイスの、不器用でピュアで真っ直ぐな青年時代から、幾多の困難を経験して心の病を患った晩年までを、感情表現豊かに演じるカンバーバッチが素晴らしい。特に、青年時代のチャーミングなことときたら!同じ価値観や人生の喜びを共有し、夫婦以上の固い絆で結ばれた妻エミリーとの悲恋がまた胸に迫る。まるで絵画のように美しい英国の田園風景も必見だ。

この短評にはネタバレを含んでいます
大山くまお

全ネコ好きと生きづらさを抱える人必見

大山くまお 評価: ★★★★★ ★★★★★

忌まわしい存在とされていたネコを愛らしく描き、ネコの地位を飛躍的に向上させた画家ルイス・ウェインの生涯をベネディクト・カンバーバッチ主演で描く。19世紀末のイギリスは、自然の風景、家、庭、洋服、調度品など、美しいものばかりで彩られているが、さまざまな生きづらさを抱えるルイスにとっての世界はけっしてそうじゃない。そんな中、身分違いの妻・エミリー(『ザ・クラウン』のクレア・フォイ)と飼い猫ピーターとの愛が、世界の美しさに気づくきっかけをルイスに与える。誰に何を言われようと、何度も押し潰されそうになりながらも、自分だけの愛と美意識を貫いたルイスの姿が胸に迫る。もちろん、ネコも可愛い。

この短評にはネタバレを含んでいます
平沢 薫

主人公が"美"を知る時の映像に息を呑む

平沢 薫 評価: ★★★★★ ★★★★★

 英国ヴィクトリア朝の愛らしい猫が柔らかな色調で描かれるが、この画家の歩んだ道は厳しく、しかし美しく、胸を打つ。ペットの主流が犬だった時代に、猫を愛して描き続けた男が、さまざまな苦難に遭遇しつつも美しいものを見つけ、それを生涯手放さない。主人公が"美"を見出し、それが永遠であることを知る時の映像表現に息を呑む。

 監督は、TV「ランドスケーパーズ 秘密の庭」でオリヴィア・コールマンとデヴィッド・シューリス演じる夫婦の奇妙な絆を描いたウィル・シャープ。英国の秋の色彩が魅惑的な撮影は『パディントン』シリーズのエリック・ウィルソン。カンバーバッチはこういう奇矯だが純粋な人物役がよく似合う。

この短評にはネタバレを含んでいます
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