うちの弟どもがすみません (2024):映画短評
うちの弟どもがすみません (2024)ライター2人の平均評価: 3
フックになっている時代錯誤な描写
今や「トリハダ」の人ではなく、キラキラ映画の人のイメージが強い三木康一郎監督による、少女マンガでは王道な「義理の姉弟ラブコメ」。とはいえ、作り手は古き良きホームドラマを目指したようで、芸達者な畑芽育の『なのに、千輝くんが甘すぎる。』に続くコメディエンヌっぷりを期待すると、いささか肩透かしを喰らった感アリ。その一方で、朝の着替えに、半裸での騎馬戦と、「あんなことあったのに、事務所的にどうなん?」とツッコミ入れたくなるシーンもアリ。ただ、引きこもりの三男の部屋にあるドリキャスとか、夏場に扇風機に頼る日常とか、そんな時代錯誤な描写がフックになっているところは興味深い。
ベタではありますが、やはり楽しい
今年もキラキラ映画をたくさん作ってくれた松竹による新作。遂に単独主演を務めることになった畑芽育を作間龍斗、那須雄登、織山尚大、内田煌音といった各年代のイケメンが囲んでいました。期せずして姉弟となった若者たち間で起きる恋愛事情はベタではありますがやはり見ていて楽しいです。タイトルにある通り(即席)家族ネタが多めで、なかなか恋愛パートにならないので、見ていてちょっと焦ってしまいましたが、”溜めた分”だけ中盤以降一気に加速するので満足度が高い展開でした。先々の事を考えると4兄弟全員の顔と名前は覚えておいた方が良いのかも。