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ジョン・キューザック、二人一役で演じた「ザ・ビーチ・ボーイズ」ブライアン・ウィルソンを語る

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『ラブ&マーシー 終わらないメロディー』について語ったジョン・キューザック
『ラブ&マーシー 終わらないメロディー』について語ったジョン・キューザック

 1960年代に世界を席巻した伝説のバンド「ザ・ビーチ・ボーイズ」のブライアン・ウィルソンの半生を描いた新作『ラブ&マーシー 終わらないメロディー』について、主演ジョン・キューザックが語った。

【動画】『ラブ&マーシー 終わらないメロディー』特報映像

 1960年代に数々の名曲を生み出した「ザ・ビーチ・ボーイズ」。人気が過熱する中、曲作りのプレッシャーからブライアンは薬物やアルコールに依存していく。そして二十数年後、精神科医、ユージン(ポール・ジアマッティ)の管理下で精神的に病んでいたブライアンは、メリンダ(エリザベス・バンクス)と出会い、再び希望を見いだしていく。1960年代のブライアンをポール・ダノ、1980年代のブライアンをジョン・キューザックが演じ、映画『ツリー・オブ・ライフ』の製作者ビル・ポーラッドがメガホンを取った。

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 ブライアン役について「僕が演じた時代の彼はあまり世間に知られていないが、さまざまな伝説や人々の関心はあったと思う。メリンダが寛大にも、ブライアンと精神科医であるユージンとの当時の心地良くない関係を、僕にオープンに話してくれた。通常、伝記映画はできる限り、その人の人生を全て描こうとするが、今作では2人の俳優がブライアンを演じていて、彼を一つの時代に定義づけることはできないため、僕は常にブライアンの音楽に回帰しながら演じていた」と明かした。

 同じ人物を演じたポール・ダノについて「僕らは話をしなかった。なぜなら、ビルは僕とポールで二つの異なった音楽(人生)を描く予定だったからだ。でも後にわかったことだが、僕ら2人とも、アルバム『The Smile Sessions』を演技上で参考にしていたんだ。このアルバムは、他のクラシックの曲に比べると、それほど評価されていないが、ブライアンにとっても長い年月を経て愛すべきアルバムとなっていて、それを僕とポールが、偶然にもブライアンに通じるものとして選んでいたようだ」と明かした。

 ブライアンを救うことになったメリンダとの出会いは「ユージンの行為と振る舞いは犯罪で、その点からメリンダはブライアンを救ったと思う。ブライアンはバンドとの仕事を通して斬新な音楽を作り上げ、あのザ・ビートルズにさえも影響を与えていたが、それまで家族から無償の愛を十分に受けておらず、この時メリンダと真の愛を見つけたのだと思う」と答えた。

 映画は、通常の伝記映画のように主人公を美化せずに描いており、さらに2人の演技派俳優が異なる時代に挑戦する設定も注目の作品。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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