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『きっと、うまくいく』監督×主演コンビの新作、主人公が宇宙人なワケ!監督インタビュー

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瞬きしない! - 映画『PK ピーケイ』より
瞬きしない! - 映画『PK ピーケイ』より - (C) RAJKUMAR HIRANI FILMS PRIVATE LIMITED

 ラージクマール・ヒラニ監督が、映画『きっと、うまくいく』に続き主演アーミル・カーンとタッグを組んだ新作『PK ピーケイ』を引っ提げ来日し、宗教問題をも一級のエンターテインメントとして描いた快作について語った。

映画『PK ピーケイ』フォトギャラリー

 これまでは「観客を楽しませたい」という思いから映画をつくってきたが、今回はまずは「神や宗教についてメッセージを伝えたい」というところから企画が始まったと切り出したヒラニ監督。アーミル演じる主人公PKはまるで子供のように見るもの聞くもの全てに興味をもつ宇宙人で、彼の純粋な視点に大笑いさせられつつ、物語が進むにつれ考えさせられることになる。

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 「人間なら宗教と何らかのかかわりがあって、その人がほかの宗教を批判すると問題になります。彼(PK)は宗教に疑問を呈しているわけではなく、ただ人間がどのように宗教を見ているかを知ろうとしているんです。彼の神を見つける旅で、わたしたちはわたしたち自身の愚かさを見ることになるんです。みな自分の宗教が一番だと思っていて、たくさんの争いが起きていますよね」。

ラージクマール・ヒラニ監督
とても穏やかなラージクマール・ヒラニ監督

 宗教問題が存在するインドではセンシティブな題材だが、ヒラニ監督は何も心配していなかったと穏やかに明かす。かつて主人公がギャングの作品にガンディーをキャラクターとして登場させたとき、「ギャングの中にインド独立の父を入れるなんて」と抗議の声も上がったが、それ以上に多くの人々が支持してくれたという経験が自信につながったという。「ガンディーを出すことで『非暴力の世界でも生きていける』というメッセージを伝えたかったんです。心を込めて題材に取り組めば、心配する必要などないのだとわかりました」。

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 今回もポスターを燃やしたり、映画の上映中止を求めたりする団体が出てきたものの、真摯に宗教問題への意見を提示し、なおかつエンタメ作としても抜群な本作は、インドの歴代ナンバーワン興行収入を記録する大ヒットとなった。『きっと、うまくいく』に続き、社会派なのにSFで、ドラマで、ロマンスで、さらには歌と踊りも盛り込むというらつ腕を振るったヒラニ監督は「“LCD原則”で脚本を書いています。Lは笑い(laugh)、Cは涙(cry)、Dはドラマ(drama)。LCDがないシーンは映画に入れないんです」と常に観客を楽しませることを念頭に置いていると笑顔を見せた。(編集部・市川遥)

映画『PK ピーケイ』は10月29日より新宿シネマカリテ、YEBISU GARDEN CINEMA ほかにて全国公開

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