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『映画刀剣乱舞』担当で大反響!脚本家・小林靖子、ネットの声は意識せず

小林靖子
小林靖子

 「刀剣乱舞」実写映画化発表と共に脚本を小林靖子が担うことが明らかになると、Twitterでその名がトレンド入りするなど大反響を呼んだ。人気コンテンツ×人気脚本家のタッグとあり、ネット上でもファンの期待は高まる一方だが、小林に話を聞くと、そうした声はまったく意識していないのだという。

【写真】刀剣男士たちの美しいタキシード姿!

 ち密なストーリーとシリアスなドラマに定評がある小林は「仮面ライダー電王」や「仮面ライダーオーズ/OOO」「侍戦隊シンケンジャー」など多くの特撮作品のほか、「進撃の巨人」「ジョジョの奇妙な冒険」といった人気アニメシリーズを手がけ、その世界では知らない者はいない存在だ。そして『映画刀剣乱舞』は舞台・アニメなどさまざまにメディアミックスされてきた人気ゲーム「刀剣乱舞-ONLINE-」が題材。名立たる刀剣が戦士となった“刀剣男士”たちが、歴史を守るために戦う大人気コンテンツの初の実写映画だ。

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 小林による脚本で映画化されることは大きな話題となった。反響について本人は「私はわからないのですが、何人かから連絡が来ました(笑)。トレンド入りしたことも『へ~』と驚いたくらいです」とあっさりとした反応を見せる。人気脚本家として名が知られ、注目度も高いがそれを特に意識することもないといい、「たまたま原作が人気漫画の作品とかを立て続けにやらせていただいたので、そのおかげは大きいかもしれないですね」とネットの盛り上がりにも冷静だ。

 本作に携わることになったのは、以前アニメで一緒に仕事をしたプロデューサーから声がかかったことがきっかけ。それまで「刀剣乱舞」に触れたことはなかったが、その後ゲームを始めると共に、本作と同じく鈴木拡樹が三日月宗近を演じる「舞台『刀剣乱舞』虚伝 燃ゆる本能寺」を見た。「普通はヒーローって人を守らなければいけないものですが、歴史を守るために“殺しにも行かなきゃならない”っていうのが面白いと思いましたし、刀を使うのもうまいなと思いましたね」と印象を語る。

 映画のストーリーの執筆は「ここまで難しいとは思わなかった」というほど苦労したと明かす。「原案のゲームにもちろんキャラクターが登場するのですがお話がなく、それでいて広く展開されているという意味では世界観が固まっているような、固まっていないような……一方で、ユーザーの中では確固たるものが出来上がっていたので、そこが外からとっつきにくいなという印象でした」。

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 それゆえキャラクターを掴むための拠り所として、自分なりの解釈に頼るしかなかった。「そうしないとセリフが書けなくなっちゃうので。それまでのキャラのイメージとちょっと違うことも恐れずに、自分の中で落とし込んでくことでなんとか乗り越えました」と振り返る。また、三日月をメインに据えることは当初から決まっており、そのキャラクー性を軸にドラマを広げていったという。

 脚本の執筆にあたっては常に、原作に加えて“音楽”にインスピレーションを受けるのだとか。自分にとって作品のイメージに近い曲をチョイスしてプレイリストを作る。それを繰り返し聴いて映像が浮かぶのを待つ作業だ。基本的には毎回そのスタイルで、ほぼどの作品にも作品名のプレイリストがある。

 『映画刀剣乱舞』については「全然イメージと違うと思います(笑)」と前置きしつつ、「『野性の証明』(1978年公開の映画)とかそういう系の映画のBGMとか……歌も入っていたりするんですけど、自分なりに集めたやつですね」と気になるその一部を明かした。

 脚本家として自身が生み出した物語を「面白いと思ってもらえたらいいな」という漠然とした思いは常にある。一方で、観客のリアクションに対しては割り切っているという。女性向けというコンテンツは今回が初めてだというが、「プロデューサーの方たちが気にされていて、気遣っているんだなあと思いました(笑)」とあくまで客観的。

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 人気コンテンツはネットでも注目の的となり、賛否が分かれることもある。得てして“否”の声は大きくなりがちだが、それについての恐れはない。「ネットはごく一部の意見でしかない」とキッパリと語る。

 「そこで炎上するというのも一つの盛り上がりではあるし、そこを恐れていたらこっちが委縮してしまう。観客に気に入られようとする作品づくりって結局気に入られないような気もする。なのでもうぶつかって、ダメだったらすみませんでしたっていうぐらいの気持ちです」

 そのうえで炎上自体は悪くないが、現代はそれを大事に捉えすぎだと考える。炎上するだけの拡散も「大した数字じゃない」と気にしない。「わたしの世代はSNSが普及していない頃からこの仕事を始めているので、どちらかと言えば反発心の方が強いですね」と明かすと、「何か言われたら逆にもっと天邪鬼なことしてやろうとか思っちゃうので(笑)」と続けた。

 作品ファンを大いにざわつかせた“小林脚本”。ファンに向けた言葉を求めると「今回は大丈夫!(心配するようなことは)特に何もないと思います(笑)」と力強くコメント。「観た後に『刀剣乱舞』楽しかったな~と思ってもらえるような作品になっています。結末を知った後にもう1回観るとまた違うと思うので、ぜひ最低2回は観ていただけるとうれしいです(笑)」とアピールした。(編集部・小山美咲)

『映画刀剣乱舞』は1月18日公開

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