『プロメア』中島かずき、観客参加型上映を世界にアピール

第32回東京国際映画祭

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「ジャパニーズ・アニメーション」部門化を喜ぶ中島かずき。

 劇団☆新感線の座付き作家で、多くのアニメ・特撮作品の脚本を手掛ける中島かずきが、10月28日から開催される「第32回東京国際映画祭」(以下TIFF)で上映されるアニメ・特撮作品について語った。

【画像】『プロメア』の超絶カッコいい4D版ポスター

 これまでTIFFには、『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦』『劇場版 機動戦士ガンダム00 (ダブルオー) -A wakening of the Trailblazer-』といった作品が上映された際に、トークゲストとして参加することはあったという中島だが、自身の作品が上映されるのは今回の『プロメア』が初となる。「実は僕、1985年の第1回TIFFに参加しているんですよ」と明かした中島は、「漫画アクション」という雑誌に連載されていたコラム「ACTION JOURNAL」のサブ担当として取材に同行したのがTIFF初体験だったという。「当時あった東京ファンタスティック映画祭を中心に映画祭の取材をしたんですけど、あの時はコーエン兄弟の『ブラッド・シンプル』がヤングシネマ部門で上映されるなど、本当に夢のような1週間でした。だから32年経って、自分の作品がTIFFで上映されることになってうれしいです」と笑顔を見せる。

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 今年の5月24日に公開された『プロメア』は、熱いストーリーとパワフルな映像が話題を呼び、現在興収12億円を突破するロングランヒットを記録している。「これは完全にファンの方たちがこの映画の楽しみ方を見つけてくれて、熱心に応援し、育ててくれたおかげです。僕も応“炎”上映に行ったんですけど、みんなセリフまで覚えてくれて。映画の世界に積極的に参加してくれている。映画の新しい楽しみ方だなと思いました」としみじみ語る中島。今回の映画祭では、日本国内では初となる英語字幕付きの、応“炎”上映として実施されるということで、海外の観客にもアピールする絶好の機会となる。中島も「本を正せば(観客参加型の映画)『ロッキー・ホラー・ショー』などがあるのかもしれないですが、日本ではこういう進化をしていて、こういう映画の見方をしているんですよ、というプレゼンテーションになると思う。外国の人にもビックリしてもらいたいです」と期待を寄せる。

 さらに中島は期間中、「ウルトラQ」の4エピソードを4K上映する「ULTRAMAN ARCHIVES『ウルトラQ』4K上映&Premium Talk」内で、謎の怪人ケムール人が登場するエピソード「2020年の挑戦」のトークショーにも参加する。「当時はスクリーンでしか怪獣映画を観ることが出来ませんでしたが、それがお茶の間のテレビで見られることが衝撃で。番組を観ていろいろと想像をふくらませることができたことは、本当にしあわせなでした。そんな作品を5歳ぐらいの時に体験することが出来たというのは、物語作家としても非常に貴重な体験だったと思います」という中島。「2020年を目前とした今だからこそ、未来を予見した『2020年の挑戦』を観るのは面白いんじゃないでしょうか。さらにいうと『AKIRA』の舞台も2019年。くしくも東京オリンピックを翌年に控えたネオ東京が舞台ということで、こちらもまさに今年出会うべき映画です」とお墨付きを与えた。

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 昨年までは、庵野秀明細田守湯浅政明など、ひとりの映画監督にフォーカスした作品を上映してきたTIFFのアニメ部門だが、今年は「ジャパニーズ・アニメーション」部門と冠し、アニメ・特撮が国際的に評価されるきっかけとなった作品を中心に上映作品を選出。「日本アニメ映画マスターズ」と題し、東映動画(現・東映アニメーション)制作による日本初の長編カラーアニメーション『白蛇伝』の4Kデジタルリマスター版をはじめ、『劇場版 エースをねらえ!』『AKIRA』など、現代のアニメ表現の礎を築いた金字塔的作品3本を上映。レクチャー、シンポジウム、解説などを加えて、その歴史的意義を解説する。さらに「日本アニメの到達点」と題し、先述した『プロメア』とともに、『海獣の子供』『きみと、波にのれたら』『天気の子』『若おかみは小学生!』の5本を上映。2018、2019年公開の作品上映を通じて、現代のアニメ表現の多様性を提示する。それに先述した「ウルトラQ」上映を合わせた3つの柱が今年の「ジャパン・アニメーション」部門の軸となる。

 今回のプログラムをあらためて見て、「特に僕らの世代は、小学六年生で『仮面ライダー』、中学三年生で『宇宙戦艦ヤマト』、20歳で『機動戦士ガンダム』シリーズに出会ってしまい、卒業させてもらえなかった。だから我々世代のクリエーターはアニメ・特撮から影響を受け、サブカルチャーの文化を創り出したんです」と語り、さらにそのルーツがここにあるんだということをこの特集で体感してほしいとメッセージを送った。(取材・文:壬生智裕)

第32回東京国際映画祭は10月28日から11月5日まで六本木ヒルズほかにて開催

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