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中国史の闇に迫る8時間超…飢餓収容所の生存者が語るドキュメンタリー大作予告編

反右派闘争で収容所に送られた生存者たちが語る
反右派闘争で収容所に送られた生存者たちが語る - (C) LES FILMS D’ICI-CS PRODUCTIONS-ARTE FRANCE CINEMA-ADOK FILMS-WANG BING 2018

 中国映画界の鬼才ワン・ビン監督が、1950年代に起きた中国史の闇に迫る、上映時間8時間26分に及ぶ渾身のドキュメンタリー映画『死霊魂』の予告編が公開された。

【動画】『死霊魂』予告編

 本作は、文化大革命前の1950年代後半に起きた、中国共産党による弾圧「反右派闘争」を追ったドキュメンタリー。当時、ゴビ砂漠にある再教育収容所には、理由もわからないまま反動的な右派とされた55万もの人が送られ、飢饉の時期と重なったことから、そこは凄惨極まりない地獄と化した。

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 撮影は2005年から2017年にかけて行われ、120人の証言、600時間に及ぶ映像素材を3部構成で編集。「生還率10%」ともいわれた収容所を生き延びた人々が、それぞれの体験をカメラの前で証言する。その衝撃は、8時間超の上映時間にもかかわらず絶賛を呼び、昨年の「山形国際ドキュメンタリー映画祭 2019」において、大賞にあたるロバート&フランシス・フラハティ賞と、市民賞をダブル受賞した。

画像テキスト
砂漠に残された人骨は何を語るのか(C) LES FILMS D’ICI-CS PRODUCTIONS-ARTE FRANCE CINEMA-ADOK FILMS-WANG BING 2018

 予告編が映し出すのは、収容所のあったゴビ砂漠で今も野ざらしにされている人骨。証言者たちは「人の肉を食ったやつがいた、遺体の肉を削ぎ落して食べた」と、いまだに明らかにされていない部分も多い、当時の壮絶な記憶を伝える。彼らの顔に刻まれた歴史の重み。ワン・ビン監督に「君ならどうする?」と問いを投げかけるのは、弾圧側の証言者だ。

 8時間以上の超長尺に対応するため、同作を上映する東京・渋谷のシアター・イメージフォーラムでは、通常3日前からの座席指定予約の受付を、公開約1か月前となる3月2日の正午から開始する。(編集部・入倉功一)

映画『死霊魂』は4月4日よりシアター・イメージフォーラムほか全国順次公開

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