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伊勢谷友介容疑者『いのちの停車場』出演シーンはカットせず公開

伊勢谷友介容疑者(2019年撮影)
伊勢谷友介容疑者(2019年撮影)

 大麻取締法違反の疑いで逮捕された俳優・伊勢谷友介容疑者が出演する映画『いのちの停車場』(2021年全国公開)の撮影現場会見が11日、東映東京撮影所で行われ、製作・配給を担当する東映の手塚治代表取締役社長が出席。すでに撮影済みとなっている伊勢谷容疑者の出演シーンについて、カットせずそのまま公開すると発表した。

【画像】『いのちの停車場』キャストに名を連ねていた伊勢谷容疑者

 会見冒頭に登場した手塚社長は「伊勢谷友介さんの報道を耳にし、大変なショックを受けております」と告白。「わたしたち製作担当チームと、関係企業のなかで何度も相談を続けました。そしてわたしども製作と配給を担当する東映としては、同俳優のシーンはカットせずに映画を完成させて、公開することとしました」と明かした。

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 手塚社長はまた、「映画は元来、作品を鑑賞しようという意志を持ったお客さまに映画館にお越しいただいて、有料でご覧いただくクローズドなコンテンツ。テレビ、CMとは質の異なるものであると思っております。作品と個人は別のものであるという東映の見解により、今回は作品を守るという判断をいたしました。どうぞ皆さま、ご理解ご了承いただければ」と今回の決定について補足している。

 吉永小百合が主演を務める本作は、在宅医療を通して患者と向き合う「まほろば診療所」で勤務することになった元救命救急医・咲和子の姿を描くヒューマンドラマ。伊勢谷容疑者は、脊髄損傷の四肢麻痺を患い、咲和子に治療のコーディネイトを依頼するIT会社の社長役を務める。

 会見に出席した吉永は、初共演となった伊勢谷容疑者について「伊勢谷さんの役は、脊髄損傷で身体の自由が利かなくなって、在宅診療で自分を蘇らせてほしいと頼む役なんです。二人で対峙(たいじ)して、セリフの応酬がしっかりとあるシーンとなっていました」とコメント。「撮影3日目だったんですが、わたしは伊勢谷さんとお互いに、思いやいろんなものをぶつけて、多分いいシーンが撮れたと思っているものですから。今回のことを報道で知って残念な思いでいます」と複雑な心境を吐露し、「事実がわからない部分もあるんですが、何とかこういうことを乗り越えて、また撮影現場に帰ってきてほしいと思っています」と役者として言葉を送っていた。(取材・文:壬生智裕)

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