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ディーン・フジオカ、2度目の五代友厚は「かなりワイルド」 大河で朝ドラと異なるアプローチ

大河ドラマ「青天を衝け」で五代才助(友厚)を演じるディーン・フジオカ
大河ドラマ「青天を衝け」で五代才助(友厚)を演じるディーン・フジオカ - (C)NHK

 日本資本主義の父と称された実業家・渋沢栄一の生涯を描く大河ドラマ「青天を衝け」。本作で吉沢亮演じる渋沢と双璧をなす実業家と呼ばれた五代才助(友厚)にふんするディーン・フジオカ。2015年に放送された連続テレビ小説「あさが来た」でも同役を演じており、「あさが来た」「青天を衝け」共に大森美香が脚本を務めている。同一脚本家が描く同一人物について、ディーンはどんな思いで向き合っているのか。

【写真】映画『天外者』では三浦春馬さんが五代友厚に

朝ドラとまったく別のアプローチで演じる五代

 ディーンが演じる五代は、薩摩出身の武士。世界情勢に通じ、鎖国時の江戸幕府で貿易による富国強兵を唱えて渡英するなど、先見の明を持つ。パリ万博で幕府側の一員として参加していた渋沢とは入れ違いになるが、のちに「西の五代、東の渋沢」と称される実業家となる。

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 初の大河ドラマ出演が、以前連続テレビ小説で演じた人物と同役という、数奇な巡り合わせに、ディーンは「時空を超えた、すごく不思議な感覚を抱きました」と感想を述べると「同時に歴史に名を残す偉人を再度演じることができたことを光栄に思いましたし、すごく興奮しました」と笑顔を見せる。

 同一の脚本家が描く五代像。演じるうえで「あさが来た」の五代と地続きなのかと思われたが、ディーン自身は「正直、朝ドラのときの五代と、今回の大河ドラマでの五代は、同じ線上にいる人物だとは捉えていません」とキッパリ。そこには「プロジェクトが違えば、アプローチ方法も違う」という考えがある。

 そんなディーンの考え方は、クランクイン初日に「間違っていない」と実感できたという。「現場で演出をつけていただき、他の役者さんとやり取りをするなかで、この作品における五代へのアプローチは、朝ドラとはまったく違うと感じました」。このことはディーンの気持ちを高揚させた。「新しいことに挑戦しているというワクワク感が伝わってきました。いい意味で朝ドラを引きずらず、『青天を衝け』の五代才助を演じようと、改めてすごくフレッシュな気持ちで臨めています」と充実した撮影を送っているという。

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「青天を衝け」の五代はワイルド!?

 「青天を衝け」ならではの五代。まだ数日間の撮影だというが、ディーンは「意外とワイルドだな」と感じているとのこと。特に五代の初登場シーンでは「野性味あふれるというか、型にはまらないキャラクターとして描かれています」と説明。ディーンも演出を受けていて「これでいいのかと思うぐらい印象的でした。その時点で僕自身も朝ドラの五代像に引きずられていたのかもしれませんね」と笑う。

 続けてディーンは「古いしきたりや形骸化しているものを、爽やかに捨て去る、太陽の光とか風が吹き抜けていくような感じ。新しい時代を予感させるような演出でした」と感想を述べると「朝ドラではそういうシーンがあまりなかったので、自分でも『ここまで開放していいんだ』と今回の五代像をつかめた気がします」と期待をあおる。

 さらにディーンは「『西の五代、東の渋沢』と言われていますが、朝ドラよりも明確に新しい時代を作っていく人という役割を担っているような気がします」と言及。表面的な部分でも「『あさが来た』のときは関西弁が多かったのですが、大河ではほぼ薩摩弁です」と五代の朝ドラと異なる点に触れる。

心を動かされた五代のセリフ

 大森の綴る脚本には、自身が生きるうえで気づきとなる言葉がたくさん散りばめられているというディーン。なかでも、五代が発した「捨小拾大(しゃしょうしゅうだい)」というセリフに心を動かされた。

 「仕事には限られた時間があり、バジェットがあります。そのなかで最大限に良い成果を出すためには優先順位が大切になってくると思うんです。小を捨てて大を求めるという発想にはリスクがあるかもしれませんが、しっかり現実を正面から受け止めて進んでいく五代さんの力強さにはハッとさせられました」

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 初の大河ドラマの現場。「日本で演技の仕事をやらせていただけるなか、ずっと一度は出演したいと思っていました」と念願だったことを明かすと「しっかりとした労働環境のもと撮影が行われているので、国際的なスタンダードとしてもあるべき形の現場だなと。しっかりと休息もあり、質の高いコンテンツを作る体制が整っていると感じました」と感想を述べる。

 念願かなっての大河出演となるディーン。「とてもワイルド」と今回の五代を表現する一方で、「知的に物事を進めていく五代さんも相変わらずはいるので、柔軟でふり幅の大きな変化のダイナミックさを楽しんでいただければ」と見どころを語っていた。(取材・文:磯部正和)

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