ゴールデン・グローブ賞中継見送りを決定…差別的体質に批判拡大

[ロサンゼルス 10日 ロイター] - 米NBCテレビは10日、アカデミー賞の前哨戦とされるゴールデン・グローブ賞の2022年授賞式を中継しないと明らかにした。同賞を巡っては、主催者の倫理面や人種的多様性を巡り反発が高まっていた。
また、芸能ニュースのバラエティーとデッドライン・ハリウッドによると、米俳優トム・クルーズが『ザ・エージェント』や『7月4日に生まれて』などで受賞した3つの像を返却したという。
主催するハリウッド外国人記者協会は6日、今後1年半にわたり黒人メンバーを増やすなど組織改革案を発表。NBCは当初、この計画を歓迎したが、その後に改革がうまく行くか見極めると表明した。
協会メンバーを巡っては、性・人種に関する差別的発言があったとされるほか、有名人や映画スタジオに便宜を図ったなどと非難の声が上がっている。
NBCの発表を受け、協会は「ゴールデングローブ賞の来年の放送にかかわらず、改革を実行することが緊急課題だ」と述べた。
この問題では、動画配信サービスのネットフリックスやアマゾン・スタジオ、ワーナーメディアなどハリウッドの大手数十社が、幅広い改革を行わなければ協会と仕事をしないと表明。米俳優スカーレット・ヨハンソンも8日、同調する姿勢を示した。