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「青天を衝け」山崎育三郎、吉沢亮と意気投合!男4人兄弟の共通点

「青天を衝け」で伊藤俊輔(博文)を演じる山崎育三郎
「青天を衝け」で伊藤俊輔(博文)を演じる山崎育三郎 - (C)NHK

 現在放送中の大河ドラマ「青天を衝け」(NHK総合ほか)の第17回「篤太夫、涙の帰京」(6月6日放送)で、流ちょうな英語ゼリフを披露した長州藩士・伊藤俊輔(博文)役の山崎育三郎。その後、伊藤は吉沢亮演じる主人公・渋沢栄一の上司となり、のちに初代内閣総理大臣となる男だ。そんな伊藤を演じる山崎が、初大河となる現場で感じたことや、伊藤という人物への理解、吉沢との意外な共通点などを語った。

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自身の留学経験が生きた伊藤博文役

 大河ドラマ初出演となる山崎。「撮影スタジオが、僕が約1年間撮影に通っていた(連続テレビ小説の)『エール』のスタジオの隣だったので、スタジオの匂いや雰囲気が懐かしく、ホームに帰って来た感覚でした」とリラックスして現場に入ることができたようだ。しかし、いきなり初登場のシーンが、イギリスの駐日公使館の通訳をしていたアーネスト・サトウと英語で会話をするインパクトのある場面だった。

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 「いざ撮影が始まると、やはり朝ドラとは違う空気感がありました。しかも全編英語というシーン。すごく緊張しました」と率直な胸の内を明かすが「お芝居をする海外の俳優さんたちが、みなさんすごく日本文化を熟知していて、それを熱弁する姿が微笑ましく、いつの間にか僕も自然体でスタートが切れました」と当時を振り返る。

 伊藤は長州藩の命により、福士誠治演じる井上聞多(馨)らと共にイギリス・ロンドンに留学し、尊王攘夷から開国論者へと思想を変える。なお、山崎自身もアメリカへの留学経験があった。

 「高校生のとき1年間アメリカに留学していたのですが、僕が留学していた地域はかなりの田舎で、2,000人生徒がいるなか、アジア人は僕だけという環境だったんです。異国の地で孤独を感じた時間が多く、差別的なことも受けましたし、カルチャーショックはありました。そうした経験は今回伊藤博文を演じるうえで、リンクさせた部分はあったと思います」

長州言葉に苦戦!「音としてセリフを捉える」

 伊藤の本格的な登場は、第28回「篤太夫と八百万の神(仮)」。明治新政府で大蔵少輔として栄一の上司になる。山崎は伊藤に対して「人と人との繋がりを大事にしている。いまの時代でいうなら、どこかプロデューサーのような感覚の人」と評し、「伊藤自身に、ものすごく優れた才能があるというよりは、人の懐に入るのがうまい。コミュニケーション能力に長けている」と特徴をあげる。

 こうした部分からアプローチしていったという山崎だが、難題もあった。長州言葉だ。撮影が進んでも「ずっと難しい」そうで、「どうしても音に捉われてしまうので、芝居が引っ張られてしまう。僕は音としてセリフを捉えるのが得意なので、メロディとしてセリフをつかんでいくことから始めています」と日々長州言葉と格闘している。

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 一方、役に立ったのがミュージカルなどで培った音楽的な感覚。「多勢と会話する際、いろいろな言葉が混ざり合うんですよね。そのとき他の言葉に引っ張られて音を外さないように、稽古で長州弁を音として自分の身体に染み込ませてから、芝居を組み立てて臨みました」

吉沢亮との共通点!男4人兄弟で育った男臭さ

 明治新政府で上司、部下として出会う栄一。そこから多くの行動を共にするが、山崎は「伊藤が栄一と出会ったとき、同じ匂いや魂を感じたのではないか」と推論。その理由について「伊藤の人との繋がりを大切にする人間的な部分や英国公使館焼き討ち事件に加担するなどの攻撃的な部分が、栄一にもある。そういった共通点に惹かれたのでは」と解説する。

 栄一演じる吉沢とは、2018年の映画『レオン』で共演経験がある。「そのときは、若くてキレイな好青年だなと思っていたのですが、今回久々にお会いして、相変わらずキレイな顔をしているのですが、彼がもともと持っている男臭さみたいなものが、栄一という人物に滲み出ているなと思いました」と印象を述べる。

 そんな吉沢の男臭さにはシンパシーを感じることが多いという。「僕自身もミュージカルをやっていたり、朝ドラでも“プリンス”なんて呼ばれる役を演じたりしているので、中性的に見られることが多いのですが、結構男臭い部分があるんです。偶然なのですが、僕も吉沢くんも男4人兄弟で、男だらけのなかで育っているという共通点があり、気が合うというか、年下なのですが、彼の心のなかにある根性があって男臭い部分に惹かれるんです」

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 こうした似た感性は、芝居でも良い効果を生み出しているようだ。「劇中、伊藤が栄一に興味を持つシーンがあるのですが、そこでの掛け合いは、とても息が合った瞬間。お互い信頼できてぶつけ合えた。吉沢くんだからこそできたシーンだったと思います」と自信をのぞかせていた。

 いよいよ明治編へ突入する。「時代が変わり、キャストも変わっていくなか、伊藤博文としては、年齢や身分に関係なく、人と人を繋げていくことに奔走します。伊藤というと凛とした印象があるかもしれませんが、この大河ドラマでの伊藤は、すごく泥臭く、男臭い感情で動いてしまう人。僕自身もこれまで演じたことがない役だったので、演じていてとても面白かったです」と清々しい表情で語っていた。(取材・文:磯部正和)

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