ゴーカイジャー10周年　小澤亮太、マーベラスから学んだ「人とつながる大切さ」

　スーパー戦隊シリーズ第35弾「海賊戦隊ゴーカイジャー」（2011～2012）でマーベラス／ゴーカイレッドを演じた小澤亮太（33）。テレビシリーズ放送10周年を迎えた今年、完全新作となるVシネクスト『テン・ゴーカイジャー』で6人が奇跡の再集結を果たした。「10周年はあっという間でしたが、思い出を振り返ると濃密です」と語る小澤が、新作への思いや10年間寄り添ってきたキャラクターから学んだことを明かした。

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　「海賊戦隊ゴーカイジャー」は、5人の宇宙海賊がレンジャーキーを使ってゴーカイジャーに変身し、地球に襲来した宇宙帝国ザンギャックに立ち向かう物語。秘密戦隊ゴレンジャーから天装戦隊ゴセイジャーまでのスーパー戦隊に変身して戦うユニークな演出や、歴代スーパー戦隊のキャストがゲスト出演するなど、放送当時から話題を集めた。完全新作『テン・ゴーカイジャー』は、ヒーローたちが賭けのために戦う公営ギャンブルが流行する地球を舞台に、解散状態にあるゴーカイジャーの新たな戦いを描く。

　2年前に特別番組「4週連続スペシャル　スーパー戦隊最強バトル!!」（2019）でマーベラスを再演している小澤。6人揃った状態で演じるのは、2016年9月放送の「動物戦隊ジュウオウジャー」第28話以来、およそ5年ぶりだ。衣装合わせで他の5人と久々に顔を合わせた小澤は、「みんな大人になったなって思いました。特に緊張したわけでもなく、そこまで久々という感じもしなかったですね。変わらない関係でとても居心地が良かったし、幸せでした」とメンバーとの再会を振り返る。

　本作で6人横並びのゴーカイチェンジが見られるかはお楽しみだが、テレビシリーズ当時から、変身時に隣のメンバーとぶつかるアクシデントが発生していたそうで、「事故が起きないように変身しました。隣がゴーカイシルバー（池田純矢）で変身中すごく動く人なので、怖くて……（笑）」と細心の注意を払っていたと笑った。

　本作では、ゴーカイジャーに10年越しとなる強化フォームが誕生する。「10年越しで出てくる!?　という驚きはありましたし、ゴーカイレッドもようやく進化できました。今まではシルバーの力を借りていたので、10年後にようやくホッとした感じです」と語った小澤。「強化フォームは昔から欲しかったんですよ。ゴーカイジャー前後の戦隊は強化フォームがあったので、なんで俺たちはなかったのか……と思いながら1年を終えたんです。10年後にようやく強化フォームが誕生したので、自分の夢も叶いました！」と安堵の表情を浮かべた。

　小澤はテレビシリーズ以降も、定期的にマーベラスを演じている。マーベラスを演じる際は常に「堂々とした立ち振る舞い」を意識しているという。「キャプテンと言われているぐらいなので、堂々とした立ち振る舞いっていうのを昔から意識していて、会話の間だったり、台詞の言い回しはすごく大事にしています。イスに座った状態で動かないことも多いので、そこでどんな表現をするのかというのは、役者はもちろんマーベラスとしての課題です」。

　10年演じてきたマーベラスからは、「人とつながること」の大切さを学んだ小澤。「マーベラスを演じたことで、色んな人に出会えましたし、大切な作品ができました。10年で記念作品を作れるような役をもらえたので、すごく貴重な体験をさせてくれましたね」と役者としても吸収することが多かった。「一人の人間としても、人と触れ合うことが楽しいですし、これからも誰かとつながることや人との付き合いを大事にしていきたいと思っています」。

　「海賊戦隊ゴーカイジャー」は15年、20年と世代を超え、これからも愛され続ける。「ゴーカイジャーは過去や未来のスーパー戦隊にも変身できるので、作品を通してゴーカイジャーを知ってもらえますし、スーパー戦隊を知らない人にも伝わりやすい作品です」と語った小澤は、「そういうことができるスーパー戦隊は本当に数少ないのですごく嬉しいですし、これからも続けなきゃなって思っています」とマーベラスとのさらなる“航海”に意欲を見せていた。（取材・文：編集部・倉本拓弥）

Vシネクスト『テン・ゴーカイジャー』は11月12日より期間限定で劇場上映　ブルーレイ＆DVDは2022年3月9日発売