『トロン:アレス』で走りまくる新ヒロイン、トム・クルーズの“トム走り”を研究していた

映画『トロン』シリーズ最新作『トロン:アレス』(全国公開中)で新ヒロインのイヴ・キムを演じているグレタ・リーがリモートインタビューに応じ、劇中に多数登場する全力疾走シーンの準備として、トム・クルーズの走り方を研究したことを明かした。
【動画】“トム走り”を参考にしたグレタの全力疾走(0:48~)
ディズニーが1982年に製作した1作目『トロン』は、デジタル世界「グリッド」に送り込まれた天才技術者ケヴィン・フリン(ジェフ・ブリッジス)の冒険を描いたアクション。CGを本格導入した初の長編映画として一世を風靡(ふうび)し、2010年には続編『トロン:レガシー』も製作された。
グレタが演じるイヴは、エンコム社の役員である天才プログラマー。デジタル世界から現実世界へと転送された最強AI兵士・アレス(ジャレッド・レトー)たちから、とある理由で命を狙われてしまう。劇中では、イヴが現実世界へ侵攻するレコグナイザー(監視用飛行マシン)をはじめ、あらゆる脅威から全速力で逃げるシーンが多数登場する。
出演契約を結んだグレタは当初、ブラッド・ピットをはじめとするハリウッドスターを鍛えてきたトレーナーの下、肉体改造に励んでいたという。「プロテインシェイクを飲んで、懸垂もたくさんやらなきゃと気合い十分でした」と当時を振り返るが、イヴは生身の人間であるため、AI兵士の筋肉質なボディは必要ないことに気がついたという。「腹筋もデッドリフトも必要なかったんです(笑)」とグレタは笑いながら語る。
そこから、ランニングに重点を置くようになったグレタ。初めて本格アクションに挑戦する彼女は「いかにカッコよく走れるか」を目標に、ランニングフォームを矯正していった。
そこで参考になったのが、ハリウッド屈指のアクションスター、トム・クルーズの走り方(通称:トム走り)だ。姿勢を正し、両手を大きく振りながら全力疾走するトムのフォームは、アクションに挑戦する俳優たちのお手本として度々挙げられる。グレタも、トム走りを教材にした一人で「ネットで『トム・クルーズ 走法』と検索して、研究していました(笑)。手の振り方や姿勢など、走る演技って本当に奥が深いんです」と俳優として吸収するものも多かったそうだ。
グレタが役づくりで求めていたのは「観客が共感できるキャラクターをいかにして作るか」だったという。「イヴが観客と『トロン』の世界をつなぐ“窓口”となり、彼女と一緒に旅をしているかのような、もしくは観客自身がイヴになったような感覚を持てるようにしたかったんです。『トロン』の世界観をアトラクションのように体験できることを目指していました」と振り返っていた。(取材・文:編集部・倉本拓弥)


