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『映画 ホタルノヒカリ』綾瀬はるか&藤木直人 単独インタビュー

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『映画 ホタルノヒカリ』綾瀬はるか&藤木直人 単独インタビュー

「葛藤」と「最高」のイタリアロケ

取材・文:柴田メグミ 写真:吉岡希鼓斗

仕事こそバリバリするものの家ではグータラな、“干物女”の恋愛をつづる人気コミックが、テレビからスクリーンへ。『映画 ホタルノヒカリ』は、2012年女性が観たい邦画ランキングの1位にも選ばれた話題作だ。新妻となった干物女のホタルを最高にキュートに演じる綾瀬はるかと、そんなホタルを大人の愛で包む高野部長(ぶちょお)こと藤木直人のコンビが、3度目のタッグとなる撮影を振り返った。

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より自由になった綾瀬はるか

綾瀬はるか&藤木直人

Q:再々共演となりますが、お互いに新たな発見はありましたか?

綾瀬はるか(以下、綾瀬):ぶちょおは、本当にスマートな方だと改めて思いました! わたしの場合、言いたいことをどう言葉にしていいかわからないこともあるんですけど、ぶちょおは理路整然と表現するのがお上手です。

Q:藤木さんはいかがですか?

藤木直人(以下、藤木):綾瀬さんの自由度が増したなと思いましたね。

綾瀬:それは、良いことですか(笑)?

藤木:すごく良いことですよ。自分を解放するのは、僕はずっとそのあたりが壁というか、難しいと感じていて。より自由になった綾瀬さんを見ていて、うらやましいなと。

綾瀬:でも、ぶちょおも一緒です! パート1のときよりもパート2、パート2のときよりも映画の現場のほうが、口数が増えていましたよ(笑)。パート1のときは、無口な印象がありましたから。

藤木:人見知りだから(笑)。それだけに、同じスタッフとまた一緒に組めるって、すごくうれしいことですね。パート1のときは、「ホタルノヒカリ」ってどういう作品になるんだろう、干物女って何だろうって、みんな手探りでしたけど。

綾瀬:台本だけ読んだときには、何だろうって思うことがいっぱいありましたね。

藤木:でも1クールをみんなで一緒に作り上げた土台があったから、パート2や映画の現場には、最初からフルスロットルで入れる。そういう意味では、すごく楽しい現場ですね。

藤木流『フラッシュダンス』!?

綾瀬はるか&藤木直人

Q:綾瀬さんは藤木さんのことを、普段からぶちょおと呼んでいるのですか?

綾瀬:そうですね。ドラマでご一緒したときから、ずっとぶちょおと呼んでいます。

藤木:たぶん、僕の名前を知らないんでしょうね(笑)。

綾瀬:知ってますよぉ!

藤木:(笑)! この作品を好きだと言ってくださる方が、僕の周りやファンにも多くいて、そういう意味では、綾瀬さんがぶちょおと呼んでくれるのは、やっぱりうれしいですね。それだけこの作品を、大事に思ってくれているのかなって。

Q:今回は、そのぶちょおのダンスシーンも見どころですね。

綾瀬:わたしは映画が完成した後に観たんですが、あのシーンだけを観たら、きっとものすごく笑えるのかもしれないんですけど、そのときのホタルの状況が大変なだけに、不思議な気持ちになりました。

Q:笑うというよりは、見とれてしまいました。

藤木:最初にプロデューサーから、「『フラッシュダンス』みたいに、真面目にカッコよく踊ってほしい」と言われていたんです。ジョンテ★モーニングさんの振り付けした映像を観たときは、「無理、こんなの踊れるわけない」と思いましたけど、自分のできる範囲で精いっぱいやって、後は監督や周りの方が判断することだと思い、腹をくくりました。

綾瀬:いや~、でもお上手でしたよね。

藤木:あの曲(「I Will Survive」)が流れている部分だけ振り付けがあって、覚えて踊ったんですけど、あいだ、あいだにホタルのカットが入っているので、実際に使われているのは半分くらい?

綾瀬:ええ!? エンディングで、あの踊りをずっと流せばよかったのに。

藤木:イヤだよ(笑)。

綾瀬:ちょっと出し惜しみしている感じがいいんでしょうね。「もっと観たい!」と思わせるような。

イタリアロケでの食事に感動!

綾瀬はるか&藤木直人

Q:ウエディングドレス姿の綾瀬さんのどじょうすくいにも、楽しませていただきました。

綾瀬:どじょうすくいはドラマでもやってきているので、ぶちょおのダンスほど大変なことはなく、DVDを観て復習しました。

Q:イタリアの方たちはラテン系なだけに、時間にちょっとルーズなイメージもありますが、今回は問題もなく?

藤木:最初は「時間どおりに撮影が進むのかな」と心配していましたが、日本の作品に何本か携わっている方たちも多くて、すごく熱心な仕事ぶりでしたね。日本人や日本語にも興味があるみたいです。初めは「はい、本番」という助監督の言葉をイタリア語に通訳していましたけど、そのうちイタリア人スタッフが日本語で「本番です」と覚えて使っていたので、うれしかったですね。

Q:チームワークがよかったんですね。

藤木:そうですね。ただ、仕事中にリンゴをかじるスタッフを見たときには、「ああ、イタリアだな」と思いました(笑)。

綾瀬:食事がとっても、おいしかったんです。日本だと、ロケバス内での移動めしだったり短縮休憩だったり、せわしないですけど、イタリアは食事の時間をとても大切にしていました。愛を感じるお弁当だったり、現場ではパニーニを焼いてくれたり、エスプレッソを淹(い)れてくれたり……。家に帰ってちゃんと寝ることや、家族と一緒にご飯を食べることを大切にしているという考え方が、ステキだなと思いました。

藤木:それで仕事が回っていくんなら、もちろんいいよね。こういう環境で撮影できるのはステキなことだなと思ったけど、一方で「このペースだと、いつまでたっても撮り終わらないんじゃないか」という日本人的な考えもあって、どっちがいいのかと葛藤していましたね。どっちが正しいんだろう、どっちが幸せなんだろうと。

綾瀬:わたしはとにかく「最高!」と思っていました。葛藤なんて全然なかったです(笑)。日本では朝まで撮影とか徹夜とか、当たり前にありますけど。

藤木:ドラマの場合、そうしないと仕事が回らないからね。

綾瀬:そう! それが、現実です。

アナコンダVS.マトリックス

綾瀬はるか&藤木直人

Q:『ローマの休日』のオードリー・ヘプバーンとグレゴリー・ペックさながらのシーンもありましたが、もし名作のシーンを再現できるとしたら、どの映画のどんなシーンがいいですか?

綾瀬:う~ん……。『ジュラシック・パーク』なんて、いいですね。幽霊は苦手ですけど、恐竜や蛇は大丈夫なので。『アナコンダ』もいいかも?

藤木:僕は初めて観たときの衝撃が忘れられなくて、『マトリックス』がすごく好きなんです。あの銃弾をよけるシーン、やってみたいですね。


21時を回ってから始まった取材だというのに、終始笑みを絶やさない綾瀬はるかと、疲れを一切見せずさっそうと振る舞う藤木直人。この二人は、和製オードリー・ヘプバーン&グレゴリー・ペックを演じるのに、いま一番ふさわしいカップルだといえるかもしれない。縁側でほのぼのする二人ももちろんステキだけれど、ロマンチックかつ非日常なローマを舞台に、絵になる二人を多彩に切り取った『映画 ホタルノヒカリ』。映画ならではのぜいたくなラブコメディーを、ぜひスクリーンで満喫してほしい。

(C) 2012「映画 ホタルノヒカリ」製作委員会

『映画 ホタルノヒカリ』は6月9日より全国公開

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