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『グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札』ニコール・キッドマン 単独インタビュー

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『グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札』ニコール・キッドマン 単独インタビュー

彼女は愛を、子供を、夫を選んだ

文・構成:編集部・市川遥 写真:アマナイメージズ

エディット・ピアフ~愛の讃歌~』でマリオン・コティヤールにアカデミー賞主演女優賞をもたらしたオリヴィエ・ダアン監督が、ニコール・キッドマンを主演に迎え、ハリウッド女優からモナコ公妃となったグレース・ケリーの知られざる物語を映画化。世紀の結婚から6年たってもモナコ宮殿のしきたりになじめずにいたグレースが、夫であるモナコ大公レーニエ3世と国の危機に一世一代の“大芝居”に打って出るさまを描く。自身もオスカー女優にして母親でもあるニコールが、グレースとの共通点、そして製作の裏側を語った。

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ニコールとグレース、2人の女性の共通点

ニコール・キッドマン

Q:グレースの物語のどこに興味を引かれたのですか?

家庭を築きたいという思い、そして、そのためにキャリアを捨てて華やかな映画界を去った点かしら。この映画は、グレースが2人の子供の母親になっているところから始まるの。彼女は結婚して、ある意味、象牙の塔に住んでいるのね。それでも演技に対する情熱を捨てていない。それならわたしにも演じられる、そう思ったわ。そこが一番共感を覚えたところ。「何が自分の使命なのか」と思い悩む彼女のジレンマにも興味を抱いた。世の中には他の人より大きな責任を負う人がいる。グレースもそんな一人だったのよ。

Q:あなたもグレースと同様に、アカデミー賞に輝いた女優であり、母でもあります。

みんなに注目される結婚生活を送りながら、仕事を続け、普通でありたいと願う気持ちはわかるわ。グレースが願ったのもそんなことだったんじゃないかしら。子供たちと家庭生活を送ること、深い人間関係を築くこと。それを望んでいたのだと思う。彼女がそんな希望を実現させていく様子をこの映画は描き出しているのよ。

Q:グレースは自らの義務を果たすために犠牲を払わなければなりません。その点についてご自身と重ね合わせるところはありましたか?

誰でもあると思うわ。家族がいれば、誰でも犠牲を払うことがある。でも「犠牲」というのは大げさに聞こえるわね。むしろ自分が本当に求めるものは何かを見極めるということで、「選択」と言ったほうがいいと思うわ。彼女は愛を選択するの。子供を選び、夫を選ぶ。彼女はハリウッドで老いるのは嫌だと言ったそうよ。何もしないで家族ができるのを待っているような女性にはなりたくなかったんでしょうね。それはグレースの性分に合わなかった。だからあんなに若くして引退したんだと思うわ。

撮影はお姫様になった気分!

ニコール・キッドマン

Q:スクリーンの中のあなたはグレースにそっくりでしたね。

偉大なヘアメイクスタッフの力を借りれば、外見を変えることができるの(笑)。わたしはそうやってヴァージニア・ウルフ(『めぐりあう時間たち』)やその他のさまざまなキャラクターたちに変身してきたのよ。グレース・ケリーはクラシックな美人でしょ? ヘアメイクアーティストの人たちがわたしの顔にシャドーを入れたり、眉を長くしたり、髪を切ってブロンドに染めたりして、彼女に似せてくれたのよ。グレースそっくりに見えるとしたらすごくうれしいわ。

Q:衣装も素晴らしかったです。

わたしには子供がいるから、普段はカジュアルな格好をしていることが多いの。最近の出演作品で演じたのはどれもリアルな役柄で、優雅とはいえないものが多かった。だから、美しい衣装を着て、みんながわたしをグレースに見せようとして手を掛けてくれるのがうれしかった。10代や20代前半に持っていたファッションに対する情熱がよみがえってきたくらいよ。最後のシーンで舞踏会用のドレスを身にまとい、モナコの(高級ホテル)オテル・ド・パリの中を歩いたときは夢のようだったわ。豪華な衣装や宝石を身に着けて撮影するのは、おとぎ話のお姫様になった気分よ。しかも、それが毎日続いたんだから!

共演者の力量によって演技は変わる

ニコール・キッドマン

Q:伝説的な女優を演じるにあたっては、どんな困難がありましたか?

わたしがリサーチで得たグレースについての知識の大半は、伝記や伝聞によるものなの。もちろん彼女に会ったことはないしね。パズルを組み合わせるようにして役づくりをするしかなかったから、結局のところこれは虚構だわ。でも、グレースという人物の本質を少しでも表現したかった。リアルで本物だと感じられるようにね。グレースが見たとしても失望しないでほしいわ。

Q:オリヴィエ・ダアン監督との仕事はどうでしたか?

この映画の衣装は豪華だし、オリヴィエの撮り方は実にぜいたくだったわ。彼は絵も描くから、画家としての視点で捉えたものが映画に反映されているのね。『エディット・ピアフ~愛の讃歌~』は素晴らしいと思ったわ。今回の映画はあれとは作風が違って、もっとおとぎ話みたいだけど。フランス的な一風変わったアプローチは、いかにもオリヴィエらしいわね。この作品にふさわしいアプローチだった。彼は驚くべき色彩感覚の持ち主なのよ。それにわたしにはとても優しくて、すごくよくしてくれた。彼が演技を引き出してくれたの。

Q:モナコ大公レーニエ3世役のティム・ロスとの共演はいかがでしたか? スクリーンでは本当に息の合ったところを見せていますが、どうやって実現したのでしょうか?

ティムとの共演は最高だったわ。彼はこれまでイメージになかった貴族を演じている。わたしたち2人にとって、今回はキャラクターを一からつくり上げるようなものだったのよ。これは役者にとっての醍醐味(だいごみ)でもある。ティムは本物の役者だわ。彼の演技の引き出しは多くて深い。演技は共演する相手の力量によって変わるものなの。今回はダンスができてラッキーだったわ。芝居とはそういうものなのよ。ダンスパートナーがいて、うまくリードしてもらえれば、2人で上手に踊ることができるというわけね。


ニコール・キッドマン

グレースが愛したディオールやカルティエが提供した衣装・ジュエリーのほか、一念発起したグレースがモナコの歴史、王室の仕組み、完璧なフランス語、公妃の作法、正しいスピーチの仕方を学んで“役づくり”するシーンにワクワクさせられることは必至の本作。ハリウッド復帰に心動かされながらも、国と家族を選ぶグレースをニコールが見事に体現しているのはもちろんのこと、ニコールがティムを上手なダンスパートナーに例えただけあって、最初は少しよそよそしい二人がやがて本物の夫婦になっていくさまが素晴らしい。

(C) 2014 STONE ANGELS SAS

映画『グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札』は公開中

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