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週刊少年ジャンプ編集部を取材!あのうわさはどこまでが本当?

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 10月3日に公開を控えている映画『バクマン。』は、少年誌としてトップを走り続けている「週刊少年ジャンプ」で連載を目指す漫画家たちの物語。その映画の舞台としても登場する「週刊少年ジャンプ」の編集部にはお宝と秘密がいっぱい! また原作漫画「バクマン。」でも描かれていたアンケートや高校生漫画家などについても、質問してきました。(編集部・井本早紀)

ジャンプ編集部の秘密&編集者への突撃インタビュー「担当編集者の決まり方&アンケートで打ち切られるってホント?」ページへ

■これがジャンプ編集部だ!「バクマン。」のお宝も!!

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集英社神保町3丁目ビル。ここにジャンプ編集部があります。

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漫画「バクマン。」にも登場した受付。奥には、漫画家さんとの打ち合わせスペースがあります。

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打ち合わせスペースをちらり

それでは、4階の週刊少年ジャンプ編集部へ……。

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って、まず廊下がすごい!

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ポスターやパネルがたくさんです。

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これが週刊少年ジャンプ編集部だ!!

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編集部は島と呼ばれる列ごとに班分けされています。ちなみに同じ階には、ジャンプSQ.編集部、Vジャンプ編集部、ジャンプノベル編集部(ダッシュエックス文庫、JUMP j BOOKS)が。週刊少年ジャンプ編集部は五つの島で構成されています。

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実はこのお方の机は映画『バクマン。』にも登場しています

そして週刊少年ジャンプ編集者の机だ!(これはすごい)

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編集長のデスク!
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編集長の席から見る週刊少年ジャンプ編集部(これもすごい)

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編集長の席の隣には最近の週刊少年ジャンプの表紙が並べられています。これを参考に、色味やデザインのバリエーションある表紙になるよう、次号について考えるのだとか。

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(C)集英社

「バクマン。」開始時のジャンプ表紙。この週は合併号だったため、さまざまな作品が大集合した表紙でした。

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「バクマン。」生原稿も保存されていました! 人気投票時のものや見開き扉、表紙掲載時などのカラー原稿です。今では、作画を担当していた小畑健先生はデジタル作画の物も多いため、アナログの原稿は超お宝です。そう、このとってもきれいな原稿、手描きなんです……!!

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■ジャンプ編集部の秘密

・編集部には過去十数年分の「週刊少年ジャンプ」が保存

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 編集部には過去十数年分くらいの「週刊少年ジャンプ」が保存されているそうです。そのほかにも、それぞれの先生ごとに分けて、連載した作品のコミックスを収納する棚も存在します。またジャンプ系列の雑誌(1970年代の月刊少年ジャンプも!)や、他社の少年誌も保管されています。

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昔の月刊少年ジャンプと小畑先生の棚

・廊下に眠るお宝の山

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 廊下に貼られているポスターは、編集者がそれぞれの担当作品をアピールするために貼り出したのがきっかけだったそう。しかし貼ったはいいものの、その後はがすまでにはいたっていないパターンもあるそうで、奥深くにはかなり前の連載作品のポスターなど宝の山が眠っているのだとか。

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■<歴代編集者に1問1答!>

担当編集者はどうやって決まるの?アンケートの結果で打ち切られるってホント?

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副編集長の相田聡一さんと編集者の門司健吾さん

今回答えていただいた方:
週刊少年ジャンプ編集部副編集長:相田聡一さん(「バクマン。」初代担当)
週刊少年ジャンプ編集部:門司健吾さん(「バクマン。」2代目担当)
週刊少年ジャンプ編集部:片山達彦さん(現・大場つぐみ先生、小畑健先生担当)

Q:担当編集者はどうやって決まるの?

 週刊少年ジャンプの場合には、基本的には最初にその作品を見た人が担当することになります(電話で連絡がきた際には、その電話を最初に取った人が担当する)。よっぽど何かない限りは、連載決定までその漫画家さんの担当をします。

Q:編集者一人当たり、何人の漫画家を担当するの?

 ピーク時には100人くらいの新人作家さんを含む漫画家さんを担当していますね。その中にも、毎週打ち合わせしているような方から、数か月に1度連絡するような方などがいらっしゃいます。

Q:「バクマン。」で描かれていたような原稿の見方に法則性(1度目はさっと見て、掲載の可能性を感じたら2回目をじっくり見る)はあるの?

 それは編集者によって違うと思いますよ。一度さっとみて、話しながらもう一度見てというパターンの人もいますし、最初からメモを取る人もいます。僕たちは結構さっと見る人が多いですけど、人によります。でもさっと見るだけでも、最低限の絵のうまさがあるかなどわかる情報はたくさんあります。読者も基本的にパラパラっと見て、目に留まった面白そうな作品をじっくり見る方が多い。そういうシーンがあるかないかを見るということもできますしね。でも、ジャンプ編集部流読み方などはありませんよ。

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■どうすれば、週刊少年ジャンプ編集部に高校生で連載できる?

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映画『バクマン。』で主人公の高校生漫画家コンビを演じている佐藤健&神木隆之介 - (C) 2015 映画「バクマン。」製作委員会

Q:「バクマン。」のように高校生が週刊少年ジャンプで連載していたことはあるの?

 高校生で「週刊少年ジャンプ」に読み切り作品が掲載された人はたくさんいますよ。連載というと難しいですが。(短編掲載時は高校に在籍していた)矢吹健太朗先生(代表作:「BLACK CAT」「To LOVEる -とらぶる-」)、森田まさのり先生(代表作:「ろくでなしBLUES」「ROOKIES」)も連載を開始したのは卒業後ですからね。小畑先生も、おそらく出ていましたね。ゆでたまご先生(代表作:「キン肉マン」)は、卒業していて就職が決まっていたけれども、という状況でしたしね。高校在籍中に連載という方は、大昔にいたかもしれないですが、週刊連載の「週刊少年ジャンプ」では厳しいかもしれないです。少女漫画などに代表される月刊誌だと結構いらっしゃいますけどね。

Q:どうすれば高校生で週刊少年ジャンプに連載できる?

 たいていの場合、デビューまでに時間が必要です。高校生で連載が取れるとなると、中学生から才能を感じさせるような作品を作らないと難しいと思います。「高校生は無理」というよりも、やはりある程度編集者との打ち合わせを重ねて作っていくことが求められるので。少なくとも1~2年はかかりますね。そういう意味では「バクマン。」の二人は(連載まで)早すぎですね。小畑先生は、「こんな子たちいませんよ」と言っていましたね(笑)。

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ジャンプ編集部

Q:「バクマン。」はなぜジャンプ編集部が舞台になったの?

 最初の企画は「ジャンプ」ありきじゃなかったんです。漫画家と声優の話を描きたいという大場先生のアイデアからスタートしました。大場先生は当時「今の子供は漫画家や声優になりたい人が多いんだよ」とおっしゃっていて。ジャンプじゃなかったとしても、面白い作品になったと思いますが、先生方が取材していくうちに緻密に編集部を描かれていったという感じでしょうか。だから、ジャンプやジャンプ編集部を描くという結果になったのは全部後付けです。

Q:ジャンプ編集部が描かれることに抵抗はなかったの?

 もちろん編集部内にはジャンプ編集部を漫画で描くということに抵抗を示す人はいましたが、架空の雑誌を作って面白いのかなどを考えるとこちらの方が「アリ」だと思いました。編集者個人の名前が出るというところにも面白さがあるので、名前は拝借することを考えていましたが、名前以外の部分を実在の編集者と似せるつもりはなく、大場先生や小畑先生への資料として編集者の写真や情報は提供しませんでした。ジャンプ編集者がキャラ立っている、なんてありえないので(笑)。でも先生方が知っている編集者はモデルに似せて描いちゃっていましたね。

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■アンケート至上主義って?

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ジャンプの看板を背負ってきた作品たち

Q:アンケートは、貼り出される形式なの?

 映画では視覚的に見せたいという部分で、演出として貼り出されていますが、編集部では絶対に貼り出されることはないですね。出前の人だって見られるようになってしまうじゃないですか(笑)。会社内からしかつながらないシステムを使って、アンケートの結果を見られるようになっています。

Q:アンケートの結果で連載が打ち切られたりするの?

 周りの方からはそのようにうわさされておりますが、ジャンプ誌上では、一度もアンケートの結果で終わったり始まったりしているといったことはありません。アンケートは重視していますが、アンケートが最下位だから必ず打ち切られることもありませんし、アンケート順位だけで全てを決めているわけではありません。もちろんかなり大きなウエイトを占めてはいますが。「バクマン。」では、勝ち負けなど物語をよくわかるようにするためのバトルの要素としてアンケートを用いています。

■編集者にとって成功とは?

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編集者の机

Q:編集者にとって成功とは?

 面白い作品を作るということもありますが、「面白い」ということは主観です。こんなに面白いのに売れないという漫画はいくらだって出来てしまうわけで。でも、まず担当が面白いと思わなかった作品がヒットすることはない。究極をいうと、ヒットさせて、利益を出さなくてはいけないというところはありますが、「面白い漫画を作らないと始まらない」ということなんですよね。ゴールは「売れること」にありますが、面白い漫画を作らなければ、売れるスタートラインに立てない。なんとなくこんな感じだと作った漫画は、すぐ終わってしまいます。

 でも、それをなかなか理解していただけない作家さんもいらっしゃいます。ちゃんと売らなきゃというところを、魂を売るではないのですが、「作品が売れればいいのかよ」と悪い方に受け取ってしまう人もいる。けれど、魂を売っている時点でダメなんです。まず面白くないと売れないので、魂を入れて描いていただいて面白くかつ売れるものに仕上げなければならないんです。

 まずいのは担当者と作家だけで盛り上がっていて、他の人にとって面白い作品にできなかった場合ですね。結果としてダメだったら、どんなに君たちが面白がっていてもダメなんだよということです。

 特に「ジャンプ」の読者は中学生や高校生がメインです。大人の方は判断材料が増えていくので、だまされてくれる方が多いのですが、彼らにはだましは聞かないんですよね。子供が素直に見て、つまらないものはつまらない。

 でも一番は作家と担当が本気で面白いと思える作品を作ることが大事なんです。

映画『バクマン。』は10月3日より全国公開

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