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寅さん入門書!12月の5つ星映画5作品はこれだ!

今月の5つ星

 今月の5つ星映画は、片寄涼太橋本環奈共演の青春ラブロマンス、ストップモーションアニメの長編第2弾、ゴヤ賞作品賞受賞作、フィンランド発のロードムービー、『男はつらいよ』50作目の新作。これが12月の5つ星映画5作品だ!

少女マンガの醍醐味そのまま!

午前0時、キスしに来てよ
(C) 2019映画『午前0時、キスしに来てよ』製作委員会

午前0時、キスしに来てよ』(12月6日公開)

 「近キョリ恋愛」「きょうのキラ君」などでも知られる、みきもと凜の人気マンガが原作。片寄涼太(GENERATIONS from EXILE TRIBE)と、橋本環奈が主演を務めるラブストーリーだ。描かれるのは、まじめな女子高生と国民的人気スターの恋。少女マンガらしい「こんなこと実際にはあるわけない、いや……あるかも!?」という絶妙などきどきを、そのままに味わうことができるのは、最強の二次元ビジュアルの2人が演じるからこそ。鼻かじキスや、マスク越しキスといったいろいろな意味で大胆なシーンもひとつひとつ丁寧に作られており、キラキラした一瞬一瞬が取りこぼしなく映像に収められている。主演の2人が「原作マンガの持つ魅力を大切にしたい」と挑んだ表現と、映像ならではの演出が見事にシンクロしている。また、『銀魂』シリーズや『キングダム』など、映画ではかなり個性的な役どころが多かった橋本が、真面目な高校生を好演した点も見どころ。(編集部・小山美咲)

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SFオマージュが楽しすぎ!至福の86分間

映画 ひつじのショーン UFOフィーバー!
(C) 2019 Aardman Animations Ltd and Studiocanal SAS. All Rights Reserved.

映画 ひつじのショーン UFOフィーバー!』(12月13日公開)

 羊のショーン、牧羊犬のビッツァーそして牧場主のほのぼのとした日常を、セリフなしで描いてきた「ひつじのショーン」シリーズでありながら、長編映画第2弾となる本作はまさかのSF! UFOの出現にフィーバーする牧場主、宇宙人と意気投合するショーン、なぜか宇宙人に間違われるビッツァーといったコメディー要素や、ストップモーションアニメの温もりはそのままに、SF映画そのものの構図やスケールの大きなカメラの動きでシリーズの新境地を開いた。『2001年宇宙の旅』や『未知との遭遇』をはじめとした古典から近年の名作『メッセージ』まで次から次へと現れるSFオマージュが粋な上、クライマックスに向けての盛り上げ方もクレバーな演出で大人も夢中にさせる。一コマずつ撮影するストップモーションアニメは、どんなに制作時間を短縮しようとしても1週間で2分程度の映像にしかならないため、コツコツと4年弱をかけて完成した本作。英国アードマン・アニメーションズのスタッフたちの「ひつじのショーン」&SF映画への愛情にあふれた、至福の86分となっている。(編集部・市川遥)

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スペインで大ヒット!実際の障害者たちをキャスティングした力作

だれもが愛しいチャンピオン
(C) Rey de Babia AIE, Peliculas Pendelton SA, Morena Films SL, Telefonica Audiovisual Digital SLU, RTVE

だれもが愛しいチャンピオン』(12月27日公開)

 2018年のスペイン年間興行収入第1位を獲得し、スペインのアカデミー賞にあたるゴヤ賞の作品賞を受賞した本作は、プロバスケットボール元コーチと、知的障害者たちで構成されたバスケットボールチーム「アミーゴス」の物語。主人公のマルコは、コーチとしての才能はあるが、短気でどんな相手でも食って掛かり、時に差別的な言葉も発してしまう典型的な嫌なヤツ。そんな彼が「アミーゴス」たちとバスケットボールを通じて自身の弱さと向き合っていくことが丁寧に描かれている。ある理由からシャワーを浴びないフアンマ、毒舌過ぎるコジャンテスなど個性豊派ぞろいの「アミーゴス」のおかげで、ハンディキャップをテーマにしながらも、重いトーンにならず、不謹慎ながら思わず笑ってしまうシーンも多い。また、バスケットボールの試合シーンは臨場感があり、青春スポーツものとしての醍醐味もたっぷり。本作の制作陣は、実際に障害者がある人たちを「アミーゴス」のメンバーとしてキャスティングしており、障害があるとはどういうことなのか、ブラックジョークも交えながら正面から向き合った力強い1本となっている。(編集部・梅山富美子)

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抱腹絶倒!巨大フェス目指す崖っぷちヘビメタバンドの珍道中

ヘヴィ・トリップ/俺たち崖っぷち北欧メタル!
(C) Making Movies, Filmcamp, Umedia, Mutant Koala Pictures 2018

ヘヴィ・トリップ/俺たち崖っぷち北欧メタル!』(12月27日公開)

 “超メタル大国”といわれる北欧フィンランドを舞台に、四人組ヘビーメタルバンドがノルウェーで開催される巨大フェス出演を目指し珍道中を繰り広げるロードムービー。極度のあがり症なヴォーカル率いるコピーバンドが、オリジナル楽曲を完成させ、巨大フェス出演に向けて奮闘する。ノルウェーへの珍道中は、武力紛争やバイキングとの遭遇などあり得ない展開で、爆笑シーンの連続。千載一遇のチャンスを掴むため、あの手この手を使うバンドメンバーたちの姿はけなげすぎてユーモラス。初舞台の失敗、仲間の死、バンドの解散など、コミカルでありながらドラマチックな展開で見せ込む。フィンランドを代表するメタルバンド「ストラトヴァリウス」のベーシストが音楽を担当しており、本格的なメタルサウンドが映画を盛り上げる。2019年を締めくくるコメディー映画として申し分ない一本に仕上がっている。(編集部・倉本拓弥)

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寅さんの言葉が胸にしみるシリーズの入門書!

男はつらいよ お帰り 寅さん
(C) 2019 松竹株式会社

男はつらいよ お帰り 寅さん』(12月27日公開)

 山田洋次監督がメガホンを取った故・渥美清さん主演の『男はつらいよ』シリーズの22年ぶり、そして50作目の新作。寅さんと親しまれる車寅次郎の甥・満男と初恋の相手・イズミの再会を軸に、寅さんの実家「くるまや」を囲む人たちの今を描く。最新技術で美しく蘇った過去作の名シーンが物語の中に散りばめられ、スクリーンに寅さんの“四角い顔”が戻ってきた奇跡はファン必見。さらにそれだけではなく、懐かしいマドンナたちは再び恋に落ちてしまう美しさ。だが寅さんファンだけに向けられた映画ではなく、「『男はつらいよ』への入門書」となる要素も持つ作品だ。時代が変わって令和になっても色あせない寅さんの言葉は、初めて寅さんを知るの人の胸にもしみ、国民的映画として日本人の心をつかんだ理由の一端を垣間見ることができる。倍賞千恵子吉岡秀隆後藤久美子前田吟浅丘ルリ子らは登場人物たちの22年後を見事に表現し、新キャストは新たな色を『男はつらいよ』に加えている。山田洋次監督の尽きることのない映画への情熱に賛辞を贈りたくなる作品だ。(編集部・海江田宗)

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