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シュワちゃんに憧れる臆病男が変身!?『シュワージー / Schwarzy』

10分の極上無料短編映画体験

ブリリア ショートショートシアター オンライン × シネマトゥデイコラボ企画

 2021年度も1か月が過ぎた。新生活を始めた方々も、緊張から解放されて休息が欲しい時期ではないだろうか。今年のゴールデンウィークは、外出を控えてゆっくりと休養に当てたいもの。自宅で本を読んだり、密を避けて散歩したり、自分の時間を過ごす方々が多いだろう。映画好きの皆さんには、映画やドラマのイッキ観もいいが、ここでは5分~20分ほどショートフィルムをお勧めしたい。ショートフィルム専門のオンラインシアター Brillia SHORTSHORTS THEATER ONLINE(BSSTO)では、1回目の緊急事態宣言下だった昨年のゴールデンウィークに続き、今年も「日替わり配信」として11作品を配信する。

気弱な男の変身願望がテーマのコメディー『シュワージー / Schwarzy』

シュワージー
『シュワージー / Schwarzy』より

『シュワージー / Schwarzy』
監督 ピエール・ギルス・シュテール
製作年 2017年
製作国 フランス
上映時間 約14分
配信期間 4月30日より

 臆病な若い男性のアルノーは、周りに気付かれないくらい存在感が薄く、いつも周りから見下されている。しかしある日、彼が崇拝してやまないアーノルド・シュワルツェネッガーの力を借り、潜在能力を解放する。

 さえない気弱な男性がふとしたきっかけで特殊能力を手に入れ、仕事も恋も充実した映画のような生活を手にする。そう言ってみるとアメコミのような設定だが、その特殊能力がこの作品をコメディーたらしめている要素だ。それは彼の声。シュワルツェネッガーが彼の声帯に憑依し低音ボイスになったことで、彼に対する周囲の反応がガラリと変わる。

 声の印象というのは確かに大事で、他人への評価に少なからず影響することには真実味がある。設定はファンタジーだが、「共感」があるから面白い。自分の声が低くなったことで自信がつき振る舞いが変わる点も、共感のポイントだろう。

 「春休み明けに、同級生の雰囲気が変わっていた」という、いわば「〇〇デビュー」のような話は身近なところでも耳にするが、このゴールデンウィークは自分の何かをポジティブに変える時間にしてみてもいいかもしれない。

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政治家たちにこそ観てもらいたい!性差別をシニカルに斬る『お茶と会議 / Domestic Policy』

お茶と会議
『お茶と会議 / Domestic Policy』より

『お茶と会議 / Domestic Policy』
監督 アリシア・マクドナルド
製作年 2016年
製作国 イギリス
上映時間 約7分
配信期間 5月3日より

 時は1919年、イギリスが直面する重大な状況を打破するために開かれた会議。そこに一人の女性が「お茶」を出す……。

 東京2020組織委員会会長の女性蔑視発言が話題となり、「#わきまえない女」がTwitter上で多く投稿された今年の上半期。本作は2016年イギリスの作品だが、まるで現在の日本社会を風刺しているような作品だ。

 舞台の設定は第一次世界大戦後のイギリス。国の復興を話し合う政府中枢の政治家たちの議題は「女性政策」。戦時下で社会進出が進んだ女性たちを、いかにして家事労働に戻すのかが議論されている。まず会議の参加者は男性だけで、男性の立場で女性を客体化して議論していることが風刺の対象。そして、発言のひとつひとつに古いステレオタイプを詰み、世の性差別をコミカルに批判している

 登場する政治家たちを笑って済ませる話ではないと思う。自らの内に性差について固定化した見方がないか、マジョリティーの側から物事を考えることが常態化していないか、考え語るきっかけにこの映画をしてみてはいかがだろうか。

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こどもの日にオススメ!友との別れを乗り越え成長『ボガビラのバス / The Boggabilla Bus』

ボガビラのバス
『ボガビラのバス / The Boggabilla Bus』より

『ボガビラのバス / The Boggabilla Bus』
監督 ミッチ・ケネディ
製作年 2016年
製作国 オーストラリア
上映時間 約11分
配信期間 5月5日より

 8歳のオスカーは親友のアシュリーに、自分の気持ちをうまく伝えることができない。最後のチャンスを逃してしまったオスカーは、スクールバスをジャックしてアシュリーの元に走り出す!

 「こどもの日」といえばこの1本! ユニークな子どもたちが主役の疾走感あふれるショートドラマを再配信。大切な友達との別れは、絆が深いほど辛く悲しいもの。しかし、別れを乗り越えて人は強く優しく成長していく。子どもたちにもお勧めしたい、温かい感情になる良作だ。

 ショートフィルムの魅力の一つは、1本の作品を繰り返し観ることができる点にある。1度目は字幕を読んでストーリーを追うことに意識が向くが、2回目は登場人物の表情やセリフの意味まで読むことができ、3回目は物語の背景に想像を巡らすことができる。観るたびに発見があると、視聴者からも感想をもらう。友人たちとの交流ができない今は、離れた友人と同じ作品を観て、感想をオンラインで語ることにも価値があるだろう。日替わり配信でたくさんの作品を観ることができるこの機会を、ぜひ活用いただきたい。(大竹悠介)

今回紹介した各作品は「Brillia SHORTSHORTS THEATER ONLINE」で配信予定。

Brillia SHORTSHORTS THEATER ONLINE公式サイト

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