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ちょっと気の早い!第95回アカデミー賞ノミネート予想(2023年版)

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 今年も気がつけば残り1か月と少し。そろそろ来年のアカデミー賞に向けて、作品の評判が聞こえてきた。まだちょっと気が早いけれど、必ずやオスカーに絡んでくるであろう注目作を一挙に紹介したい。(編集部・中山雄一朗)

『ザ・フェイブルマンズ(原題) / The Fabelmans』

第95回アカデミー賞
Courtesy of TIFF

【監督】スティーヴン・スピルバーグ【出演】ミシェル・ウィリアムズポール・ダノセス・ローゲンジャド・ハーシュ【日本公開】2023年

 数多くの名作を生み出し、世界中の映画ファンに愛される巨匠スティーヴン・スピルバーグ監督の自伝的作品。自身の子供時代にインスパイアされた物語で、両親役を『THE BATMAN-ザ・バットマン-』のポール・ダノと『グレイテスト・ショーマン』のミシェル・ウィリアムズが務める。オスカーを占う上で高く注目されるトロント国際映画祭で、最高賞にあたる観客賞を獲得した。『シンドラーのリスト』『プライベート・ライアン』に続いて3度目の監督賞もある?

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『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』

第95回アカデミー賞
(C) 2022 A24 Distribution, LLC. All Rights Reserved.

【監督】ダニエル・クワンダニエル・シャイナート【出演】ミシェル・ヨーキー・ホイ・クァンステファニー・スージェイミー・リー・カーティス【日本公開】2023年3月3日

 エッジの効いた作品で映画ファンを魅了する新進気鋭の製作、配給スタジオ・A24による異色作。今年3月にアメリカで公開され、大絶賛された。破産寸前のコインランドリーを経営する中国系アメリカ人の主人公エヴリン(ミシェル・ヨー)が、気の弱い夫と“マルチバース”(いくつもの並行世界)にトリップし、そこにはびこる悪と戦うべく立ち上がる。夫役で『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』『グーニーズ』の元子役キー・ホイ・クァンも出演。監督は『スイス・アーミー・マン』のダニエル・クワン&ダニエル・シャイナート。

『イニシェリン島の精霊』

第95回アカデミー賞
(C) 2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.

【監督】マーティン・マクドナー【出演】コリン・ファレルブレンダン・グリーソンケリー・コンドンバリー・コーガン【日本公開】2023年1月27日

 2017年の賞レースをにぎわせた『スリー・ビルボード』のマーティン・マクドナー監督最新作。1923年、アイルランドの孤島を舞台に、長年の親友から突然の絶縁を告げられた男パードリック(コリン・ファレル)が、妹や隣人の力を借りて関係修復を図るが「これ以上、俺を煩わせたら、自分の指を切り落とす」と言い渡され……。ベネチア国際映画祭で最優秀男優賞(コリン)と最優秀脚本賞(マーティン)を受賞した。

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『ウィメン・トーキング(原題) / Women Talking』

第95回アカデミー賞
Courtesy of TIFF

【監督】サラ・ポーリー【出演】ルーニー・マーラクレア・フォイジェシー・バックリーベン・ウィショーフランシス・マクドーマンド【日本公開】未定

 『死ぬまでにしたい10のこと』などの女優としても知られるサラ・ポーリーがメガホンを取り、ある宗教コミュニティーで性的虐待を受けてきた女性たちの姿を描く人間ドラマ。『キャロル』のルーニー・マーラ、『007』シリーズのベン・ウィショー、『ノマドランド』のフランシス・マクドーマンドら実力派が顔をそろえる。トロント国際映画祭では『ザ・フェイブルマンズ(原題)』に続いて観客賞次点だった。

『トップガン マーヴェリック』

第95回アカデミー賞
(C) 2022 Paramount Pictures Corporation. All rights reserved.

【監督】ジョセフ・コシンスキー【出演】トム・クルーズマイルズ・テラージェニファー・コネリー【日本公開】2022年5月27日

 今年、映画界を大いににぎわせた本作も、作品賞ノミネートが期待されている1作。アメリカでは興行収入7億1千万ドル(約1,030億円・1ドル145円計算)を超え、『ブラックパンサー』を抜いて歴代興収ランキング5位を記録した。36年前の前作は歌曲賞、音響賞、音響効果編集賞、編集賞の4部門にノミネートされ、歌曲賞を受賞している。

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『ター(原題) / Tar』

第95回アカデミー賞
(C) 2022 FOCUS FEATURES LLC.

【監督】トッド・フィールド【出演】ケイト・ブランシェットマーク・ストロングジュリアン・グローヴァー【日本公開】2023年

 2度のオスカーに輝く名女優ケイト・ブランシェットが、ベネチア国際映画祭で最優秀女優賞を受賞した注目作。ドイツの有名オーケストラで、女性初の首席指揮者に任命されたリディア・ター(ケイト)は、のしかかる重圧、過剰な自尊心、仕掛けられた陰謀により、心の闇を少しずつ広げていく。監督・脚本は『イン・ザ・ベッドルーム』『リトル・チルドレン』で脚色賞ノミネート歴のあるトッド・フィールドだ。

『バビロン』

第95回アカデミー賞
(C) 2022 Paramount Pictures Corporation. All rights reserved.

【監督】デイミアン・チャゼル【出演】ブラッド・ピットマーゴット・ロビーディエゴ・カルバトビー・マグワイア【日本公開】2023年

 『ラ・ラ・ランド』で監督賞を史上最年少で受賞したデイミアン・チャゼルが、ブラッド・ピット、マーゴット・ロビーをキャストに迎え、再びハリウッドを舞台にした。黄金時代と呼ばれる1920年代ハリウッド、サイレント映画からトーキー映画へと移り変わるこの時代に、映画業界で夢を追う男女を描く。『ラ・ラ・ランド』で作曲賞、歌曲賞に輝いたジャスティン・ハーウィッツが楽曲を手掛ける。

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『ザ・ホエール(原題) / The Whale』

第95回アカデミー賞

【監督】ダーレン・アロノフスキー【出演】ブレンダン・フレイザーセイディー・シンクホン・チャウタイ・シンプキンス【日本公開】未定

 しばらくハリウッドの表舞台から遠ざかっていた『ハムナプトラ』シリーズのブレンダン・フレイザーが、体重600ポンド(約272キロ)の男性を演じたことで話題。主人公は同性の恋人との生活を選び、家族を捨てるが、恋人の死後、暴飲暴食を重ねて病的な肥満になった英語教師のチャーリーで、彼が疎遠だった娘と関係を修復しようとする姿を描く。『ブラック・スワン』のダーレン・アロノフスキー監督がA24とタッグを組んだ。

『SHE SAID/シー・セッド その名を暴け』

第95回アカデミー賞
(C) Universal Studios. All Rights Reserved.

【監督】マリア・シュラーダー【出演】キャリー・マリガンゾーイ・カザン【日本公開】2023年1月13日

 ハリウッドの大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインの性的暴行事件を告発し、#MeToo運動を巻き起こした女性記者たちの奮闘を描く。主演は2度のオスカーノミネート歴を持つ『プロミシング・ヤング・ウーマン』のキャリー・マリガンと、『ルビー・スパークス』のゾーイ・カザン。ブラッド・ピットが製作総指揮を務め、ブラッドが率いるプランBエンターテインメントが製作した。

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『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』

第95回アカデミー賞
(C) 2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.

【監督】ジェームズ・キャメロン【出演】サム・ワーシントンゾーイ・サルダナケイト・ウィンスレットシガーニー・ウィーヴァー【日本公開】2022年12月16日

 舞台は第1作から約10年たった惑星パンドラ。元海兵隊員のジェイクは先住民ナヴィの女性ネイティリと結ばれ、子供たちと平和に暮らしていたが、再び人類がパンドラに現れたことで森を追われ、未知なる海の部族のもとに身を寄せるが……。13年前の前作は作品賞、監督賞を含む9部門にノミネートされ、撮影賞、美術賞、視覚効果賞を受賞したが、今回は果たしてどうなるか。

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