勝新太郎の危ない話を元クールス水口が愛を込めて暴露!
没後10年目を迎えた勝新太郎。彼が監督した異色の刑事ドラマ『警視-K』(1980年)にレギュラー出演した元クールスのボーカリスト水口晴幸-PITPI-が、新宿ロフトプラスワンにて22日、「幻の名盤開放同盟/勝新太郎原理主義者」の根本敬と湯浅学を相手に熱いトークショーを行なった。
水口はCDプロデューサーに迎えた山下達郎の縁で80年に勝と知り合った。そこから『警視-K』の刑事役としてレギュラー出演することになり、その条件が毎晩一緒に飲み歩くことだったため、会ったその日から公私を共にする蜜月の日々が始まったと言う。
ある時酔って「オヤジ!」と呼んだ時「別に怒られなかった」のでそう呼べる関係になったと話す水口は「先生!」と呼んで最後まで勝の前では緊張がほどけなかった故・川谷拓三との差を、小さな決断が大きな差をもたらしたと笑いを交えながら語った。
勝は気配りの人であり、もしこの場にいれば観客全員のグラスが空になっていないか気をつけていただろうと水口たちは話す。また日常にも演技が紛れ込み、納豆をかき混ぜれば座頭市の殺陣になったり、会話が途中からセリフになって『警視-K』の世界に没入していったり、遊び心にあふれた人だったと話す。
有名な喉頭癌の会見で、喫煙しながら禁煙宣言したのも、絵面やレポーターとの会話の面白さを追及した戦略だったと語る。水口も根本たちも、勝のイメージが変に固定されたものになって欲しくないと口をそろえる。
満席に埋まった客席では開始前に貴重な勝の生前のディナーショーでの音声テープが流され、勝を知らない若い観客も彼の人となりを知ってからのスタート。
水口からポンポン飛び出る大物俳優たちとのエピソードやマリファナ所持事件にまつわるあぶない話の連続に、人生においてこんなにも人と人とが深い関係を持てるのかと、羨望の眼差しで耳を深く傾けていた。この「水口晴幸-PITPI-トークショウ“無”第1回~勝新が俺に残したもの!」は第2回へと続く予定。
水口晴幸-PITPI- pitpi.net